相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2017/10/13 19:35

(2802)味の素

 四季報によると、IFRS移行で営業益カサ上げ。国内は『ギョーザ』など主力の冷食牽引。海外は東南アで調味料堅調、米国冷食も販促効く。アミノ酸は販価下落を飼料用の好採算品で補う。原材料高でも営業益高水準。中国大手の飼料用アミノ酸メーカーへ製造委託契約、低価格品での安定供給目指す。仏冷食会社(売上高約64億円)を11月買収、欧州の家庭用冷食基盤を強化。

 7月31日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で売上のみ+8.8%の11,870億円の見通し。営業利益、経常利益は発表なし。

 2012年11月16日の1077円を安値にアベノミクス相場にサポートされ上昇が続いて、2016年2月1日の3161円でピークをつけ、ここから下降トレンド(A)に転換しました。この下降トレンド(A)の中で11月9日の2020円で当面の底打ちとなり、12月19日の2435円まで上昇したところで下降トレンド(A)にアタマを抑えられ再下落となって、2017年4月20日の2097円まで下落しました。ここを安値に反発となって6月21日には2544円となって直近高値の12月19日の2435円を上回り、ここを高値に9月8日の2096円まで下げて、4月20日の2097円に対するほぼダブル底の形となって反発に転じているところです。
 
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(6644)大崎電気工業

 四季報によると、主力のスマートメーターは国内で普及進み数量増も、単価続落で採算悪化。配分電盤、ブレーカーの需要減も痛い。海外は英国で新商品が下期にかけ貢献開始も回復鈍い。営業益反落。為替差損見込まず。計測技術生かし農業や小売り向け事業模索。英国テコに中長期で海外売上比率50%目標。住宅防犯システムは100世帯で試験導入、将来的に1万世帯目指す。

 7月31日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益は-12.9%の67億円、経常利益は-9.8%の67億円の減収・減益の見通し。5月10日の予想と変わらず。

 2012年10月11日の365円を底打ちとして、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされ、2014年12月24日に879円で当面のピークとなりました。ここからの調整で2015年9月29日の566円、2016年1月21日の571円と2点底をつけて上昇トレンド(A)を形成しました。この中で2016年11月9日の900円を安値に急騰となって上昇トレンド(A)を上放れ、12月29日の1253円、2017年2月1日の1290円と2山形成したあと、買われ過ぎからの下落と、その後2018年の3月期の業績下方修正を受けて調整入りとなりました。4月13日の873円まで下落のあと自律反発となって、5月9日の969円まで上昇後、下降トレンド(B)入りとなりました。この中で下値の下げ方みますと、4月13日の873円から急角度の下降ライン①、そして5月29日の825円を安値にゆるやかな下降トレンド②となり、さらに8月9日の810円からはゆるやかな上昇ライン③となって、この中で10月10日に879円で買転換となっています。現時点では、3月期の下方修正を織り込んで底を確認した形といえます。
 
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(2659)サンエー

 四季報によると、出店2(退店ゼロ)。沖縄の好調な景況感続き、食品部門中心にスーパー既存店は堅調推移。コンビニも底堅い。光熱費増や上期集中する出店費用かさみ、高水準ながら営業益は微増程度。最高益圏。県内最大級の商業施設建築が7月着工。投資額400億円は自己資金、借入金等で充当。19年夏開業に向け協業先のパルコと連携強化。来上期に中規模店開業。

 10月5日発表時点。2018年2月期本決算予想は、2017年2月期比で営業利益+0.5%の150.83億円、経常利益+0.2%の154.35億円とごく小幅の増収・増益の見通し。4月6日時点、7月4日時点の見通しと変わらず。小売業。

 2015年2月9日の3720円を安値に上昇トレンド(A)を形成し、この中で7月29日の6490円をピークに下降トレンド(B)へ転換し、10月26日の4570円で底打ちとなり、その後は4500円水準を安値とし、5830円水準を高値とするボックス相場(D)へ移行しています。この中で2015年8月15日の4570円をつけたあと、10月27日の5850円まで上昇し、もみあって今年の1月4日の5760円を2番天井にして下降トレンド(C)となりました。この下降トレンド(C)の中で4月11日に4610円の安値をつけて、5月8日の5260円まで反発し、再下落となってもみあい9月5日の4720円を安値に反発して下降トレンドを横もみでぬけ10月6日に5020円で買転換となっています。
 
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(6952)カシオ計算機

 四季報によると、柱の腕時計は『Gショック』35周年向け新製品を積極投入し伸長。関数電卓堅調、辞書が中核の中高生向けに加えシニア向け等浸透。カメラは下期に新製品効果。新規事業の開発費重いが増収効果で増益。試作用中心、短時間と低コスト武器に18年2月発売。2~3年内売上100億円目標。山形工場は18年5月稼働の時計生産棟新設。完成品まで一貫生産。

 8月2日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益+11.0%の340億円、経常利益+22.0%の320億円の大幅増収・増益に回復の見通し。

 2012年11月13日の540円を安値にアベノミクス相場にサポートされ上昇トレンドが続き、2015年12月8日の2884円でピークをつけ、もみあって12月30日の2868円で2番天井をつけて、下降トレンド(A)に転換しました。この下降トレンド(A)の中で2016年8月3日の1231円、11月9日の1207円と2点底をつけて反発し、下降トレンド(A)を上にぬけて今年の1月5日の1766円まで上昇しました。ここから押し目を入れて2月3日の1462円を安値にもみあったあと8月2日には1910円まで上昇し、1501円まで押し目を入れて反発に転じているところです。
 
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(2593)伊藤園

 四季報によると、主力『お~いお茶』は販促効き国内伸長。米国でも緑茶好調。コーヒーが競争激しいが野菜飲料増で補う。タリーズは改装費が上期先行、天候不順を受け客数減でも、客単価向上で着実増。償却費増吸収。タリーズは五輪前の建築費高騰を見据え改装ペースを足元加速。今秋、日本橋三越本店に日本茶販売店出店、茶葉等展開しインバウンド需要掘り起こし狙う。

 9月1日発表時点。2018年4月期本決算予想は、2017年4月期比で営業利益+3.8%の226億円、経常利益+2.2%の220億円と増収・増益の見通し。6月1日時点の見通しと変わらず。

 チャートの形は、2014年12月17日の2052円を安値に、上向きの末広がりの上昇となっています。この中で2014年12月17日の2052円から2015年の8月14日の3140円まで上昇し、2016年9月16日の2390円の安値から7月7日の4070円まで上昇。8月31日の3050円の安値から今年の6月1日の4670円まで上昇し、9月6日の3755円まで下げて買転換となっています。つまり、上向きの末広がりの上昇の中で下値斜線(A)に到達すると反発し、上値斜線(A´)に到達して反落という動きになっています。そうだとすると業績は安定しており、今年の6月1日の4670円からの下げは9月6日の3755円で止まるかもしれないし、下げてもあとわずかということになります。
 
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配信元: みんかぶ株式コラム