相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2017/08/04 21:00

(4902)コニカミノルタ

 四季報によると、柱の複合機は先進国でITと組み合わせ販売増。商業印刷も市場拡大受け仏社伸長。だがフィルムはシェア低い方式の市場拡大が逆風のうえ有機EL化による枚数減響く。新事業の先行費用重く減益。 他社と協業し情報解析行うサーバー事業を今秋開始、中小企業中心に拡販。パナソニック関連会社の医療画像管理システム社を7月買収。国内販売網と人員獲得。
 5月28日発表。2018年3月期予想は、2017年3月期比で、営業利益―8.2%の460億円の見通し。チャートはすでに織り込んで上値を試す形となってきています。
 2012年11月13日の504円を安値にアベノミクス相場にサポートされて上昇を継続し、2015年5月21日に1652円の高値をつけました。ここをピークに下降トレンド(A)へ転換し、この中で2016年6月28日の698円で底打ちとなり、上昇トレンド(B)へ移行しました。この上昇トレンドの中で今年の1月30日の1226円の戻り高値をつけて、短期の下降トレンド(C)となり、一時、上昇トレンド(B)を切って5月31日には868円まで下げましたが、もみあったあと7月28日に1005円まで上昇後、反落となっています。5月31日の868円に対する2番底を試す可能性もあります。
 
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(9716)乃村工藝社

 四季報によると、ディスプレー施工は主軸の専門店関連がアパレル中心に底堅い。急成長中のホテルなどインバウンド分野も稼ぐ。工程管理徹底効く。粗利率を前期並み想定とする会社営業益過小。連続最高益。増配。分野別の縦割りだった組織を部門横断型に改編、リーダーが軸となり営業や開発人員等を束ねる体制に。顧客囲い込み全力。ROE15%以上維持を標榜。
 7月6日発表。2018年2月期本決算予想は、営業利益+6.5%の81億円、経常利益は+5.6%の82.5億円の長期連続の増収・増益の見通し。
 2014年5月20日の665円を安値に上昇トレンド(A)を形成し、2015年12月7日の1932円まで上昇。ここを当面のピークにして下落となり、上昇トレンド(A)を切って2016年2月12日の1246円まで下げ、ここから反発となって4月22日の1950円と前年の12月7日の1932円の高値を更新するも再下落となって、8月22日の1327円まで下げ、ここでもみあったあと9月7日の1462円で買転換となって反発し、上昇トレンド(B)へ移行しています。この中で今年の4月14日の1803円を安値に上値抵抗ラインである2000円手前を突破し、6月26日に2648円まで上昇し、ここからいったん下落となり7月14日の2209円まで下げたところで、上昇トレンドライン(B)にサポートされて反発となっています。
 
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(4689)ヤフー

 四季報によると、収益柱の広告はスマホ向け軸に伸長、検索連動型の改善続く。月額有料会員も漸増。ソフトバンク利用者向け施策を武器にECの顧客基盤拡大も、ポイント販促費など先行費用重く営業益横ばい圏。 ECはソフトバンク利用者へのポイント付与率10倍に引き上げ囲い込み。検索履歴を商品レコメンドに生かす技術も投入。広告は需要高い動画の掲載面拡充。
 2018年3月期の決算予想データ発表なし。
 2012年11月13日の265円(分割前26550円)を安値に、アベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成。この中で2014年1月10日の668円、2月25日の663円と2点天井となって、3月14日の583円で売転換をつくり、上昇トレンド(A)を切って10月30日の384円で底打ちとなりました。このあとは、2015年8月7日の577円まで上昇するものの、上昇トレンドライン(A)が上値抵抗となって下落し、388~561円のボックス相場(B)入りとなりました。この中で2016年11月9日の385円まで下げて、2014年10月30日の384円に対するダブル底の形となったあと、今年の2月13日の554円まで上昇し、ボックスの上限に接近したところで反落となって、6月19日の459円まで下げ、ここからの反発で7月20日に501円で買転換となっています。
 
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(5202)日本板硝子

 四季報によると、欧州は建築用、自動車用ともに増勢続く。北米の自動車用に減速感あるが、建築用堅調で高付加価値品も徐々に浸透。国内は建築用が前期からの期ずれで潤う。欧州の冷修費用などこなし純益拡大。欧州の需要増に備えイタリアで中型窯再稼働、ポーランドでガラスコート工場を増設。スマホ・タブレット向けに新組成薄板ガラス認証中、17年度内に出荷へ。
 5月12日発表時点。2017年3月期本決算は、前年同期比で営業利益+54.2%の298.62億円、経常利益は147.51億円の黒字転換で着地。
 2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益+20.6%の360億円、経常利益+15.2%の170億円と増収・増益の見通し。
 2012年8月7日の530円を安値に、11月1日の710円で買転換となり、その後アベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成。この中で2014年1月10日の1570円でピークとなり、高値圏でのもみあいのあと上昇トレンド(A)を切って10月17日の940円まで下落。ここから反発となるも2015年6月4日の1470円で2番天井となって大きく下落し、2016年2月12日に640円の安値をつけました。その後4月25日の960円まで自律反発後、再下落となって7月6日に600円で底打ちとなり、ゆるやかな上昇トレンド(B)へ移行しています。この上昇トレンド(B)の中で、今年の7月18日に997円の高値をつけて2016年4月25日の戻り高値960円を上回ったことで、さらなる上昇が期待できます。
 
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(3744)サイオステクノロジー

 四季報によると、システム障害回避ソフトがアジア軸に堅調。文書管理ソフトは安定収入。IT運用分析ソフトなお赤字だが、苦戦のフィンテックサービスが下期に案件見込み部門黒字化へ。高水準の開発費、のれん代こなし小幅営業増益。会計不祥事特損消滅。7月から持株会社移行。子会社の管理部門集約しガバナンス強化の一方、間接費削減。6億円規模の研究開発継続。
 4月28日発表。2017年12月期本決算は、前年同期比で営業利益+5.5%の5.0億円、経常利益+23.4%の4.8億円の増収・増益の見通し。通信:オープンシステム基盤、アプリケーション。
 2016年1月20日の444円を安値にもみあったあと急騰となって3月17日には1590円の高値をつけました。その後、高値圏でもみあったあと急落となり、6月15日の505円まで下落し大きな三角保ち合い(A)を形成しています。この中で505円を安値とする小さな三角保ち合い(B)から上放れとなって、今年の2月2日の1208円まで上昇し、ここからの反落で4月13日の714円まで下げて、6月14日の935円まで反発して再下落となっています。割高ですがAI関連銘柄として物色されており、三角保ち合いの下限に接近すれば買って反発を待つことになります。
 
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配信元: みんかぶ株式コラム