相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2017/07/21 20:47

(6675)サクサホールディングス

 四季報によると、ビジネスホンは新製品投入も競争激化で軟調。カードリーダーも市場縮小でジリ貧。成長事業への先行投資も重し。ビジネスホンの既存客向けにUTMなどセキュリティ関連機器が伸びても補えない。営業益後退続く。事業整理特損残る。オフィス向けは単体売りからシステム構築や保守までトータルサポート。画像圧縮技術を生かした映像事業を強化。

 5月17日発表。2018年3月期予想は、17年3月期比で営業利益―41.9%の6億円、経常利益―44.2%の6億円と2期連続での減収・減益の見通し。

 業績からは当面厳しいが7月5日法務省が成田や羽田、中部、関西の4空港における日本人の出入国審査について2018年から顔認証技術を活用したゲートの本格運用をすることで同社は物色人気が高まって7月5日に288円まで上昇一服しているが押し目買いチャンス。

 電気機器:情報通信、セキュリティー機器、画像領域を融合させたシステムの販売。

 2013年12月18日の146円を基点とする中長期チャートでみると、2014年10月21日の147円を安値とし、11月20日の356円を高値とする大きな三角保ち合い(A)となっており、その中でさらに2015年7月7日の322円を高値とし、2016年2月12日の160円を安値とする短期の三角保ち合い(B)を形成し、それが煮詰まったところで、今年の4月14日の196円を安値としてさらに小さな三角保ち合いを上放れし7月5日にザラ場で288円まで上昇し、終値の242円で買転換となったあと押し目を形成しているところです。
 
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(6205)大阪機工

 四季報によると、柱の工作機械は国内が補助金等の政策効果が継続。前期苦戦した海外は、停滞していた中国が自動車・トラック関連の需要底入れで回復。生産力向上策浸透し、償却費吸収して営業益浮上。2円配維持。9月開催の欧州見本市での新型工作機械の発表に向け、開発が活発に。物流・生産改革合体した生産力向上プロジェクト推進のため、新基幹業務システム導入。

 5月19日発表。2018年3月期予想は、2017年3月期比で営業利益―2.51億円の赤字転落から12億円の黒字転換、経常利益は―4.43億円の赤字転落から10億円の黒字転換へ回復の見通し。

 主力の工作機械が国内外で需要拡大しており、今期業績見通しを増収・増益。業績回復を背景に水準訂正の動き続く可能性。

 アベノミクス相場(2012年11月中旬)前後から現在までのチャートをみてみると次のようになっています。

 2012年10月2日の84円を安値に11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて、上昇トレンド(A)を形成。この中で2013年4月16日の216円まで上昇し、ここをピークに下落となって6月7日の130円まで下げ、ここから129~166円でのボックス相場入りとなりました。このボックス相場の中で2014年10月17日の139円を安値にボックスを上放れし、2015年6月15日に202円まで上昇して、2013年4月16日の216円に対する2番天井となり、下降トレンド(C)へ転換しました。この下降トレンド(C)の中で2016年4月6日の97円、8月18日の94円と2点底をつけたあと上昇トレンド(D)へ移行し、この中で今年の7月13日に147円と3月13日の141円を更新しました。チャートからは押し目買い有利の形です。
 
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(8572)アコム

 四季報によると、ローン残高は前期並み2・3%増。信用保証残高も10%増ペース。利息返還損失引当金の繰り入れない(前期1437億円)。最終大幅黒字へ浮上。利息返還請求の減少程度次第で復配の可能性も。利息返還引当金は21年3月期までの4年分を想定。足元請求件数一服だが2大事務所の広告動向を注視。伊藤忠と合弁でマニラ中心に来夏事業開始予定。

 5月10日発表。2018年3月期決算予想は、2017年3月期比で営業利益は―701.66億円の赤字から713億円、経常利益は―695.43億円の赤字から718億円へ黒字転換の見通し。

 2015年1月19日の306円を安値に短期の上昇トレンド(A)を形成。この中で10月19日の699円をピークとし、2016年2月12日の420円を安値とする上値を切り下げる直角三角形(B―B´)の保ち合いとなりました。この直角三角形の中で、今年の4月17日の424円を安値に反発となって直角三角形の上値斜線(B)を目指す動きとなっています。押し目買いの形です。
 
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(9764)技研興業

 四季報によると、放射線防護、電磁波シールド工事は医療機関向けに好調。法面保護工事は原価管理徹底し、採算重視の営業で、利益確保。ただ、ブロック型枠関連は震災復興関連需要減り、不振。営業益小幅増に。コンクリート硬化速度が速い工法を採用。トンネル補修工事の工法を多様化し、受注拡大につなげる。防衛関連など電磁波シールドの用途拡張にも注力。

 5月12日発表。2018年3月期決算予想は、2017年3月期が大幅増収・増益だったことで一服。17年3月期比は営業利益は+2.4%の6億円、経常利益は―3.2%の5.7億円とほぼ変わらずの見通し。

 建設業:道路法面保護や特殊土木工事と消波ブロックの型枠レンタルが主力。1株利益24円で1株純資産は428円のため現在の株価から見ると割安。

 2012年6月4日の101円で底打ちとなり、11月14日の121円を安値にアベノミクス相場にサポートされ上昇トレンド(A)を形成。この中で2014年1月21日の370円、2月12日の370円とダブル天井をつくり、柴田罫線では三角保ち合い(B)の下放れとなって、下降トレンド(C)へ転換しました。この下降トレンド(C)の中で、2016年2月2日の150円、6月21日の116円と2点底をつけて、下降トレンド(C)を上に抜け出し、上昇トレンド(D)へ移行しています。今年の2月28日に218円まで上昇後、4月7日の170円の押し目をつけて、7月10日に202円で買転換となりました。
 
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(7718)スター精密

 四季報によると、特機事業はモバイルPOS向けプリンタが国内外で増加。工作機械もアジア市場が回復。精密部品は時計向け伸び悩みでも好採算の自動車部品が増加に転じる。償却増こなし営業益上向く。連続増配。 21年2月期売上600億円・営業益70億円目標。うちM&A等で新規事業の売上30億円想定。英国の販売子会社がドイツ支店開設し欧州全域でプリンタ拡販。

 6月29日発表。2018年2月期本決算は、前年同期比で営業利益は+27.6%の46億円、経常利益は+34.0%の48億円の増収・増益の見通し。

 2018年2月期第1四半期(3~5月)は連結営業利益は前年同期比△37%と好調に推移。今期上方修正の観測も。

 2015年6月16日の2238円を高値に、下降トレンド(A)を形成。この中で2016年7月6日の1023円で底打ちとなり、8月29日の1139円を2番底にして、下降トレンド(A)を上にぬけ上昇トレンド(B)へ転換しました。この中で今年の5月8日の1904円まで上昇後、6月15日の1588円まで押し目を入れ再上昇となって、直近の高値の5月8日の1904円を更新し、7月14日には1949円まで上昇しています。押し目買い有利の形といえます。
 
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配信元: みんかぶ株式コラム