相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2017/02/24 20:09

(6310)井関農機

 四季報によると、北米向け販売が縮小。下期挽回期した国内も想定下回る。広告費や退職給付費用の減少で回復も増益幅縮小。17年12月期は北米向け小型トラクター堅調。主力の国内農機は停滞続くが、作業機や部品販売を若干伸ばして増益。為替差損見込まず。17年に中国合弁の新工場稼働、一部農機をアジアで販売。インドネシア工場は17年に年産8200台でフル稼働へ。

 2月14日決算発表。2017年12月期予想は、前年同期比で営業利益+41.8%の35億円、経常利益+126.3%の37億円と2年連続の増収・増益の見通し。

 2012年11月9日の178円を安値にアベノミクス相場にサポートされて2013年5月20日の454円まで上昇し、短期で2.5倍化となりました。ここをピークにして6月27日の258円まで下落し、7月23日の384円まで反発するものの、戻り高値となって下降トレンド(A)を形成しました。この中で2016年2月12日の133円で底打ちとなり、急反発となって下降トレンド(A)を上にぬけて6月1日の276円まで上昇し、7月8日の210円まで押し目を入れた後、三角保ち合い(B)となっています。この三角保ち合い(B)の煮詰まってきたところで11月17日の222円、今年の1月17日の221円とダブル底となって反発し、2月15日に239円で買転換となって上放れする寸前となっています。
 
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(7102)日本車輌製造

 四季報によると、米国の大型鉄道車両案件は設計見直し納期遅れ、材料費や固定費が膨張。インドネシア向けも製造コスト増。国内鉄道案件堅調及ばず営業赤字増に下振れ。18年3月期も米国の影響残りなお営業赤字。 2期連続営業赤字で継続前提に重要事象。設計能力改善に向け親会社のJR東海が人的支援。需要好調の建設機械事業は他事業の設備を活用し生産増を図る。

 1月27日発表。2017年3月期予想は、前年同期比で-45.5%の-148億円、経常利益は-40.6%の-143億円と大幅赤字ですが、来期以降回復の見通し。

 日米首脳会談で日本政府もアメリカでの鉄道インフラ整備に強力する方針を示したことで2月10日に急上昇。

 2012年10月12日の263円を安値に、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成。この中で2013年5月20日の639円まで上昇後、6月26日の446円まで押し目を入れて三角保ち合い(B)となりました。この保ち合いの中で9月27日の605円を2番天井にして下降トレンド(C)へ転換し、2016年2月12日の213円で底打ちとなりました。この213円を安値に下降トレンド(C)を上にぬけて下値を切り上げる直角三角形(D)へ移行し、この中で6月16日の239円、8月26日の251円と小さな2点底の形をつくってもみあっているところで、今年の2月10日に322円で上放れとなりました。
 
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(7919)野崎印刷紙業

 四季報によると、強みの美術印刷など商業印刷は着実。だが主力の紙器やタグ・ラベルは前期の好採算案件一巡し、価格競争打撃。紙袋も爆買い一服で失速。営業減益。工場関連の除却特損。創立75周年配落とす。18年3月期は紙器やタグ・ラベルが下げ止まり。老朽化した事務棟を建て替え、17年春完成で事務所兼倉庫に。紙器やタグ・ラベルは小売業から製造業も開拓。

 2017年3月期予想は減収・減益ですが2018年3月期は増収・増益に転じる見通しです。

 2019年1月1日に皇太子の天皇即位に伴う儀式を行い同日より新元号とする方向で調整が進んでいます。特需期待から印刷関連銘柄物色が強まり1月11日に233円まで急騰しました。その後、調整に入っていますが相場が手がかり不足の時は再び物色されてくる可能性が高いと思われます。

 2011年10月13日の106円を安値に2012年7月19日の172円まで上昇後、ここをピークにアベノミクス相場にも反応せず下値を切り下げる直角三角形の保ち合いとなりました。この中で2016年6月24日の110円で底打ちとなり、8月5日の176円まで上昇、再下落となって11月9日の125円まで下げて2番底をつけたあと再上昇となり、今年の1月4日に153円で買転換となり、1月10日に新元号への特需期待で△50円の202円とストップ高となり、翌日233円まで上昇して目先のピークをつけ調整に入っています。
 
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(8103)明和産業

 四季報によると、中国で冷凍機油や建機向け潤滑油需要が上向く。好採算のリチウム電池向け黒鉛電極も受注戻る。ただ、ナフサ安背景に国内の化学品や合成樹脂が販価下落。営業益反落。受取配当金増加。18年3月期はリチウム電池部材や潤滑油の増販進む。中国の家電メーカー向けにコンプレッサー用冷凍機油の納入量増狙う。国内遊技機メーカー向けには合成樹脂拡販。

 2月7日発表。2017年3月期予想は、前年同期比で営業利益は2月7日時点で11月8日時点の-7.7%の19.5億円から-0.6%の21億円、経常利益は-2.8%の26億円から+0.9%の27億円と上方修正。

 2012年11月15日の290円の安値からアベノミクス相場にサポートされて2013年1月7日の524円まで急伸し、ここをピークに下降トレンド(A)となって、この中で6月27日の266円で底打ちとなりました。2014年2月4日の304円を2点底にして、6月16日の520円まで上昇後、再び下降トレンド(B)へ転換し、6月16日の520円、2015年1月15日の485円、11月18日の456円と順下げの三尊天井の形をつくって大幅下落となり、2016年6月14日の271円で底打ちとなりました。ここから上昇トレンド(C)へ転換し、12月15日に415円まで上昇後もみあいとなって今年の2月10日に408円で買転換となって下降トレンド(B)をぬけてきました。
 
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(5210)日本山村硝子

 四季報によると、主力のガラス瓶は国内不振だが完全子会社化した中国が健闘。プラスチック容器にも大容量型の新製品が貢献。修繕費削減も効き、前号比で営業増益幅拡大。ガラス瓶等の低調見込む会社計画は過小。18年3月期は中国中心にガラス瓶安定。合弁先から株式取得、中国国内向け販売や輸出の拡大目指す。PETボトルは飲料メーカーと共同開発実現。

 2月7日発表。2017年3月期予想は、前年同期比で営業利益は+20.4%の15億円、経常利益は+4.1%の22億円と増収・増益見通し。

 2010年4月14日の335円をピークに下降トレンド(A)となり、2011年11月11日の166円まで下げて反発となり、いったん下降トレンド(A)をぬけて2012年1月25日の216円、2月24日の215円とダブル天井をつけて再下落となり、7月25日の160円で底打ちの形となりました。その後、アベノミクス相場にはのれず155~200円の長期のボックス相場(B)入りとなりました。この中で2016年6月24日の151円を安値に上昇トレンド(C)へ転換し、12月8日に204円で買転換となってボックスを上放れし2月7日には218円まで上昇して2011年の高値1月25日の216円を上にぬけました。
 
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配信元: みんかぶ株式コラム