相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2017/02/10 19:42

(7721)東京計器

 四季報によると、海運不況直撃で船舶港湾機器が低調。油空圧機器も韓国、中国の成形機需要減響く。後半防衛通信機器、流体機器の繁忙期で挽回、営業益黒字維持も大幅減益。18年3月期は防衛省向けF‐15レーダー警戒装置納入の本格化もあり、営業益反転増。実流量計試験設備が完成、17年央本格稼働。農機の自動操舵システム、海外向けレール探傷車を開発、市場投入。

 2016年11月9日発表。2017年3月期決算予想は、2016年8月時点よりも営業利益で-48.7%の9.7億円、経常利益は-46.9%の10.5億円と下方修正。

 足元の業績はさえないものの10日の日米首脳会談で日本の防衛力強化が確認されれば防衛関連銘柄として再び物色人気が高まる可能性。

 2012年10月10日の114円を安値として、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて上昇し、2013年11月27日の324円でピークをつけました。ここから2014年の5月21日の212円まで下落したあと、324円を高値、212円を安値とする三角保ち合い(A)の動きとなり、その煮詰まったところで2014年11月27日の259円を安値に上放れするものの、12月9日の304円、2015年1月8日の309円とダブル天井のような形となって下降トレンド(B)へ移行しました、この中で2016年2月12日に145円をつけて下値もみあいとなって143~174円のレンジを形成し、6月24日の139円を安値に急角度の上昇トレンド(D)へ転換しました。防衛関連として物色され1月30日に263円をつけて押し目を形成しています。
 
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(6946)日本アビオニクス

 四季報によると、防衛省向けシステムが続落。装備品国内調達縮小の痛手が想定超。民需向け伸びても補えず。開発費膨らむ。営業益均衡圏にまで下振れ。補償金特益が事業移管特損10億円を上回る。18年3月期は防衛省向け足踏み。補償金追加が特益に。19年3月期で単独繰越損失一掃へ、優先株消却より復配優先。JR東海からの補償金は来期約13億円計上見込む。

 1月25日決算発表。2017年3月期予想は、経常利益は―1億円の赤字転落。

 NEC系の防衛用表示灯、音響機器大手で防衛関連が40%。2月10日の日米首脳会談で日本の防衛力増強を求める可能性。

 2013年6月7日の129円を安値に、ゆるやかな下値切り上げの上昇となっていましたが、2014年8月13日の187円を安値に急騰となり、10月15日の397円まで上昇。ここをピークに12月25日の187円まで急落後、397円を上値の基点、187円を下値の基点とする下向きの先細三角形(A)を形成しました。この中で2016年6月24日の135円を安値とする上昇トレンド(B)を形成しています。この上昇トレンド(B)の中で2016年12月26日の204円を安値に、今年の1月25日に225円で再度の買転換となり、2016年の高値1月25日の250円、12月2日の250円とダブル天井となっているところを突破して、2月2日に270円をつけ押し目となっています。業績はよくありませんがチャート上の妙味からの銘柄です。
 
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(7236)ティラド

 四季報によると、国内の自動車部品は円高で原料のアルミ価格下落し収益改善。米国は生産正常化も歩留まり悪い。建機向け低迷続き、好採算のアジア向け2輪製品も不振。償却費重く利益は回復途上。為替差損。18年3月期は米国が生産改善も償却費が重しに。電動化で需要強いモーター用やインバーター用小型熱交換器開発加速。海外開発拠点は試作品製造や評価機能強化。

 2月3日発表。2017年3月期予想は、前年同期比で営業利益は11月4日時点の+100.5%の25億円から+140.6%の30億円、経常利益は+103.7%の29億円から+138.8%の34億円に上昇修正。

 2012年11月12日の167円を安値に、アベノミクス相場にサポートされて2013年5月20日に430円の高値をつけました。ここをピークに6月27日の302円まで下げたあと戻りに入るものの、9月25日の348円を高値に下降トレンド(B)へ移行しました。この中で2016年2月12日の151円で底打ちとなり、5月17日の192円で買転換となって上昇トレンド(C)へ転換しました。この上昇トレンド(C)の中で12月16日の324円まで上昇後、押し目形成となり12月22日の286円、今年の1月18日の287円をダブル底の形となって反発し、2月6日に306円で再度の買転換となっています。
 
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(1942)関電工

 四季報によると、首都圏でのビル関連など屋内線工事が活況。受注4700億円(8%増)。工事採算改善も顕著。営業益再々増額も。18年3月期も手持ち工事豊富で営業益一段増。配当性向3~4割目指し増配継続。年商100億円規模の送電線工事専門企業を買収、他電力エリアで受注拡大も。前橋バイオマス発電所(出力0・67万kW)は17年6月稼働。新卒採用増継続。

 1月31日発表。2017年3月期予想は、前年同比で営業利益+52.3%の250億円、経常利益+49.3%の255億円と増収。増益見通し。

 2014年10月16日の488円を安値に、下値の上昇ラインが①→②→③と角度の大きい上昇ラインとなり、③の2016年6月24日の773円からの上昇ラインの中で12月1日に1089円まで上昇し、目先のピークとなって今年の1月13日の1051円で売転換となって調整入りとなって押し目を形成しています。目先は下げすぎのリバウンド狙いとなります。
 
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(5932)三協立山

 四季報によると、海外はリストラ効果で赤字急減。柱の建材は基幹サッシの新商品浸透。だが過去の買収に伴う想定外の費用発生、1ドル120円の為替想定も楽観的。営業増益幅縮小。欧州のれん減損なく純益反発。欧州工場は日本式生産で採算改善順調。海外事業の前期赤字30億円を来期黒字化へ。16年11月、基幹サッシ『アルジオ』に防火窓投入。防災意識強い首都圏で拡販。

 1月11日発表。2017年5月期予想は、前年同期比で営業利益+36.0%の85億円、経常利益+39.0%の75億円の増収・増益の見通し。

 2015年5月11日の2441円の高値からの下降トレンド(A)の中で、2016年2月12日の1200円で底打ちとなり反発となって、4月19日の1594円まで戻して6月24日の1315円まで押し目を入れ、ゆるやかな上昇トレンド(B)へ移行しました。この中で10月5日の1715円を高値に10月7日の1522円を安値とする下値を切り下げる小さな直角三角形の保ち合い(C)となり、煮詰まったところで12月1日の1606円で買転換(上放れ)となって今年の1月12日に1800円まで上昇し押し目を形成しています。
 
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配信元: みんかぶ株式コラム