相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2014/08/22 17:33

(1720)東急建設

 四季報2014年夏号によると、受注は民間建築中心に2800億円(前期比1.6%減)とやや減少も高水準。豊富な好採算の手持ち工事こなし完工順調。資材高、労務費高懸念あるが、協力企業と連携強化、作業効率化などで吸収して営業微増益。持分投資利益減。

8月7日の決算発表では、5月9日の発表と予想は同じく好調。
2012年11月14日の133円を安値にアベノミクス相場がスタート。2013年1月10日の284円まで上昇後、2月15日の191円まで押し目を入れてボックス相場(A)へ移行し、この中で6月7日の202円を安値に7月1日の242円で買転換が出現、ボックス相場(A)を上放れて急騰となり、9月18日には800円の高値をつけました。ここをピークに買われ過ぎからの急落となり下降トレンド(B)となって、今年の3月3日の381円で底打ちとなりました。4月24日の482円まで反発後、下落となって5月21日の396円で2番底となり、再上昇となって6月19日に472円で買転換が出現、7月11日の460円まで押し目を入れて8月14日に527円で追加の買法則が出ています。9月の内閣改造を前にアベノミクスのテーマ株が上昇する可能性がありますが、そのまま上昇すれば見送りがよいでしょう。

1720東急建設

(7701)島津製作所

 四季報2014年夏号によると、医用機器は停滞。が、柱の計測機器が医薬、食品向けなど幅広く伸びる。産業機器も油圧機器、太陽電池関連など堅調。航空機器は前期の在庫見直し奏功し採算改善。研究開発費増こなし増益。為替差益見込まず。過大請求の返納金特損消える。

8月6日の決算発表では、通期増収・増益予想変わらず。
2012年11月13日の481円を安値に、アベノミクス相場のスタートと共に12月14日に560円で買転換となって上昇トレンド(A)を形成しました。この中で2013年11月18日の1003円まで上昇し、ここをピークに調整入りとなって下降トレンド(B)に転換していました。この下降トレンド(B)の中で、今年の3月3日の813円、5月21日の801円と2点底となって反発に転じ、6月2日に910円で買転換となって下降トレンド(B)を上に抜け、8月4日には1013円と昨年11月18日の1003円を上回りました。ここから8月11日には、5月21日の801円から8月4日の1013円の上昇幅の1/2押し(907円)水準の901円まで下げて、戻りに入っているところです。

7701島津製作所

(6751)日本無線

 四季報2014年夏号によると、欧州代理店子会社化で売上80億円上乗せ、利益貢献小幅。官公庁向け防災システムは減速だが、海上用通信機器が回復。前期の希望退職も通期寄与。事業所移転費増をこなし営業増益。構造改革特損一巡、土地売却益見込み純利益反発。復配。

8月6日に決算発表。4~6月期の経常赤字は前年同期比赤字拡大。但し、通期の増収・増益見通しは変わらず。
2012年6月4日の142円、8月15日の150円、10月15日の161円と順上げの3点底をつけて11月19日に195円で買転換となり、アベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)となりました。この中で2013年5月7日の398円の高値をつけ、調整入りとなって6月7日の280円まで下げて上昇トレンド(A)を下に切りました。ここから、下値はゆるやかに切りあがるトレンド(B)も、上値は5月7日の398円にアタマを押さえれていましたが、今年の2月14日の316円を安値に大幅上昇となり、6月2日の497円まで上昇しました。ここをピークに4~6月期の赤字拡大を織り込む下げとなって、8月7日に2/3押し(377円)水準の372円まであって反発し、もみあっているところです。

6751日本無線

(6370)栗田工業

 四季報2014年夏号によると、超純水供給横ばい。装置は主力の電子向けが国内鈍いが、韓国や中国で伸長。不採算案件減る。薬品も上向き、海外人件費増一服。営業益底入れ。会社計画は国内メンテの想定など慎重で最低線。連続増配。

7月30日の決算発表では、増収・増益予想変わらず。
2012年11月14日の1720円を安値に上昇トレンド(A)を形成。この中で、2300円台を上値に直角三角形の保ち合いの形となっていましたが、今年の2月6日の2073円、3月17日の2073円とダブル底となって三角保ち合いを上放れて7月30日の2548円まで上昇しました。ここから日経平均の下げにつれ安し、8月8日の2281円まで下げたあと、今度は日経平均の上昇につれ高となっています。このまま上昇しても上値は限定的ですので、再度の下げを待ってみるところです。今、ほとんどの株が中途半端な位置にありますので、下げを待つのが基本です。

6370栗田工業

(1871)ピーエス三菱

 四季報2014年夏号によると、受注は930億円(前期1020億円)計画。手持ち豊富で採算重視の受注姿勢貫く。PC橋梁など土木伸び、建築でもSC、物流など好調。前期で不採算案件が一巡。コスト高こなし営業益小幅増。

8月7日に決算発表。4~6月期の経常は前年同期比で赤字から黒字転換。
2012年5月25日の459円からの下降トレンドの中で、11月13日の305円を安値にアベノミクス相場にサポートされて2013年5月8日の635円まで大幅上昇となりました。ここをピークに本格調整となり、6月27日には326円まで下げてほぼ全値押しとなりました。ここから再騰となって9月11日の557円まで反発し、再び調整となって今年の2月4日の393円まで下落しました。チャートの形は大きな三角保ち合い(A)となっており、その中で2月4日の393円を安値に小さな三角保ち合い(B)を形成していましたが、その煮詰まったところで5月21日の436円の安値をつけて上放れし、6月7日の495円まで上昇して押し目を形成しています。本格的な上放れは510円を上に抜けてからですので、当面は大きな三角保ち合い(A)の上値斜線を試す動きが想定されます。

1871ピーエス三菱

配信元: みんかぶ株式コラム