押し戻されたが、反発の可能性は十分…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/03/28 10:41

◆リスク回避の巻き戻し優勢 - ただし終盤、押し戻される

※ご注意:予想期間は3月29日と表示されていますが、本日(3月28日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

「米・中貿易戦争懸念/朝鮮半島リスクの緩和」は、やはり“リスクの巻き戻し”を促しました。
これに「年度末(日本)/イースター休暇(欧米)を控えたスケジュール感」が後押しとなり、“ポジション調整(巻き戻し)”が優勢となりました。
クロス円全般が巻き戻される中、ドル円は一時105.90円水準へと上値を伸ばしています。

もっとも「フェイスブックの情報流用問題」を機に発生した“米ハイテク株下落”は、結局“340ドル超のNYダウ下落”につながりました。
リスク回避志向から米国債も買われており、米10年債利回りが“2.85%⇒2.76%”へと大きく低下する中で、ドル円は105円前半へと押し戻されて昨日の取引を終えています。

◆“期待先行”だが、反発(買い戻し)の可能性は十分…!?

そう簡単に「上値模索には転換しない」を地で往く展開といえますが、冒頭でも記したように、今週は「年度末(日本)/イースター休暇(欧米)」を控えるスケジュール感です。
普段より「ポジションの巻き戻しが入りやすい」と見られる中、「ポートフォリオの組み換え(調整)フローもドル買い優勢」との見方が一般的となっています。
特に本日は「スポット取引の年度末最終応当日」に当たるため、“当該フローが出やすい”と考えるのが自然です。

もちろん「米・中貿易戦争懸念」等が払拭したわけではありませんので、“期待先行”であることは否めません。
それでも昨日同様、「20日移動平均線とほぼ重なる“3/22高値(106.083円)”」「日足・一目均衡表基準線とほぼ重なる“3/13~3/23の61.8%戻し(106.270円)”」に向けた反発(買い戻し)の可能性は十分と考えたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:106.270(3/13~3/23の61.8%戻し、日足・一目均衡表基準線、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:106.083(3/22高値、20日移動平均線、ピボット2ndレジスタンス、大台)
上値3:105.901(3/27高値、3/13~3/23の50%戻し)
上値2:105.717(ピボット1stレジスタンス)
上値1:105.636(日足・一目均衡表転換線)
前営業日終値:105.345
下値1:105.267(3/23~3/27の50%押し)
下値2:105.117(3/23~3/27の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値3:105.000(大台、ピボット2ndサポート)
下値4:104.917(3/26安値後の押し目)
下値5:104.632(3/23-26安値、1/26安値《108.277》への61.8%戻しを想定した下値メド、ピボットローブレイクアウト)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:40 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想