失望売りは短命…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/03/22 11:19

◆金利見通し据え置きで失望売り - FOMC

※ご注意:予想期間は3月23日と表示されていますが、本日(3月22日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。

買い戻し優勢で迎えたFOMCは、予想通り「25bp(0.25%)利上げ」を決定しました。
ただし金利見通し(ドットチャート)は「年3回(残り2回)」で据え置かれたことで、現在は失望売りが優勢となっています。
一時106.60円水準まで持ち直していたドル円でしたが、再び106円ラインを割り込むに至っています。

◆ただ“ある意味で当然”ではあるが…?

「年4回」との思惑が一部で台頭していただけに、目先のドル売りは“ある意味で当然”といえるかもしれません。
しかしながらGDP見通しは“2018/2019年”が、またインフレ見通しは“2019/2020年”が、それぞれ“上方修正”されています。
前記金利見通しにしても“前回:4人⇒今回:7人”と4回利上げ派は増加しており、実質的には“かなりタカ派寄り”といえます。
それでいて「年3回」に据え置いたことで、“株価への影響(NYダウ下落)は軽微”に留まっています。

「貿易戦争絡みの懸念(23日より鉄鋼・アルミの輸入制限が発動)」がまだ残っていますので一概にはいえませんが、少なくとも「失望絡みのドル売りは短命(というより一時的)」…?
“3/16安値(105.606円)”付近で下げ止まれれば、“20日移動平均線(本日は106.355円)/日足・一目均衡表転換線(同106.430円)”辺りまで「比較的すんなり戻す可能性」を期待したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:106.886(3/13~3/16の76.4%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:106.640(3/21高値、3/13~3/16の61.8%戻し、日足・一目均衡表基準線)
上値3:106.430(日足・一目均衡表転換線、ピボット1stレジスタンス)
上値2:106.355(20日移動平均線)
上値1:106.234(3/21高値後の61.8%戻し)
前営業日終値:106.028
下値1:105.879(3/21安値)
下値2:105.675(3/19安値、ピボット1stサポート)
下値3:105.606(3/16安値)
下値4:105.449(3/7安値、ピボット2ndサポート)
下値5:105.349(3/5安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:44 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想