FOMCの結果を受けた米ドル/円、NYダウの値動き(12月14日)

著者:山口哲也
投稿:2017/12/14 13:30

【FOMCの結果は予想通り?】

本日発表されたFOMCは市場予想どおりFF金利誘導目標を0.25%(25bp)引き上げ、1.25-1.50%に設定しました。

FEDメンバーの来年末のFF金利見通し(ドットプロットによる各メンバーの中央値)についても0.75%高い2.125%と、前回9月のFF金利見通しから変更はなく、声明文においても米国の経済状況について大きな文言の修正はありませんでした。そういった意味では今回のFOMCは予想しうる結果だったとも考えられます。

【米ドル/円(くりっく365) 日足チャート】

【米ドル/円(くりっく365) 日足チャート】
米ドル/円の日足チャートです。

昨日の米ドル円は113円台半ばで推移しておりましたが、FOMCの結果を受け113円を割り込みました。
FOMCの結果は全体的にほぼ想定内だったものの、FEDのインフレに対する見通しが慎重な姿勢だったと受け取られた為、為替市場ではドルが売られる展開となりました。

【NYダウ(くりっく株365) 日足チャート】

【NYダウ(くりっく株365) 日足チャート】
一方、NYダウ(くりっく株365)の日足チャートを見ると、今回のFOMCの結果、利上げペースが引き続き緩やかになるとの見方を背景に、昨日は反発となっておりNYダウの終値は過去最高値を4営業日連続で更新。本日も東京金融取引所のNYダウ(くりっく株365)は強気での推移となっています。

【FOMCの経済見通しは上方修正】

FOMCの経済見通し
このように、昨日の米ドル/円とNYダウは対照的な値動きとなりましたが、FOMCの経済見通しにおいては、経済成長率や失業率は上方修正されており、米ドル/円にしろNY
ダウにしろ、今後の相場動向については、米経済の上振れリスクへの目配せが必要であると思われます。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想