“悪材料は減少”、“好材料は着実に増加”…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/03/31 11:26

◆米景気先行き期待が再燃 ‐ “3/24高値”を突破…!

※ご注意:予想期間は4月1日と表示されていますが、本日(3月31日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


やはり“お膳立て”は整っていた…?
再び“111円ライン”を割り込む場面は見られたものの、昨日はドル買いが目立ちました。

昨日も米経済指標が好調(米GDP確報値が+2.1%へ上方修正)、特に“全体のみならず、内訳(個人消費が+3.5%に上方修正)も改善”となったことで、“米景気先行き期待”が誘われたからです。
米10年債利回りは2.42%台へ上昇、NYダウも反発する中で、ドル円は“日足・一目均衡表転換線”とほぼ重なる“3/24高値(111.481円)”を突破してきました。

そこまで大きな材料とは思いませんが、“悪材料が減少”する中“好材料が着実に増加”しつつあるのは事実です。
このため“底入れ観測”が鮮明に意識されやすく、“もう一段の巻き戻し”が期待できる局面と考えることが可能です。

◆テクニカル的にも“仕掛け的なドル買い”は入りやすい…?

“3/24高値(111.481円)”を明確に突破したことで、テクニカル的にも“仕掛け的なドル買いは入りやすい”と考えるのが自然です。
まずは目前に迫る“112円ライン突破”がポイントとなりますが、突破すると“3/10~3/27の38.2%戻し(112.162円)”“同50%戻し(112.797円)”辺りまで伸びる可能性があり、期待が募ります。
特に主だったテクニカルライン(20日移動平均線/日足・一目均衡表基準線)と重なっているのは“後者(同50%戻し)”ですので、より期待が膨らむところです。

◆ただし“年度末フローに振り回される”には要警戒!?

もちろん本日は“年度末/期末/月末を含む週末”ですので、そうしたフローに振り回される展開は懸念しておかなければなりません。
それでも“リパトリエーション(国内回帰)ニーズは峠を越した”と見られる等、“地合いの底堅さ”は鮮明になりつつあります。
すでに“ある程度”上がった後ではありますが、“もう一段の上値追い(ドル買い戻し)”が期待できる局面と考えたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.797(3/10~3/27の50%戻し、20日移動平均線、日足・一目均衡表基準線)
上値4:112.563(3/23高値、20月移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:112.370(月足・一目均衡表基準線)
上値2:112.234(ピボット1stレジスタンス)
上値1:112.000(大台)
前営業日終値:111.904
下値1:111.682(3/30安値後の38.2%押し)
下値2:111.542(3/30安値後の50%押し、日足・一目均衡表転換線)
下値3:111.403(3/30安値後の61.8%押し)
下値4:111.314(週足・一目均衡表先行スパン上限)
下値5:111.228(3/27~3/30の38.2%押し、ピボット1stサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:37 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想