目先“動きづらい”も“、買い意欲は旺盛”…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/03/06 10:51

◆上値窺うも、反落…

※ご注意:予想期間は3月7日と表示されていますが、本日(3月6日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


せっかく構築された“利上げできる環境”というハシゴを、わざわざ外すようなマネはやはり行われませんでした。

イエレンFRB議長は「雇用・インフレが好調を維持すれば」との条件はついたものの、「3月利上げは適切」とのスタンスを示しました。
3月利上げの可能性が“ほぼ完全に”織り込まれる中、ドル円は114.725円へと上値を伸ばしました。

もっとも“115円手前のドル売りオーダー”が意識され、その後は“利益確定売り”が目立ちました。
“ほぼ完全に”織り込まれたことを背景にした“噂で買って、事実で売る”も加わったと見られ、ドル円は114円割れ水準へと押し戻されて、先週の取引を終えています。

◆上値押さえられやすいが、しかし買い意欲は旺盛”…!?

こうして次なる注目が“米雇用統計(10日)”へと移る中、目先は“動きづらい”展開が想定されるところです。
“織り込んだ”との見方は上値を押さえやすく、“115円手前のドル売りオーダー”も依然として意識されています。
もっともイエレン議長は「2015-16年ほど、緩和解除のペースは遅くない」とも述べており、現時点で“年3回”に届いていないマーケット・コンセンサスには“さらなる修正余地”が残っています。
利上げは“中長期的にドル買い”となる材料であるだけに、下がった水準での買い意欲は旺盛と考えられます。

オーダー状況を見ると、“114.50-115.00円のドル売りオーダー”が目立つものの、“113.70-50円のドル買いオーダー”も厚みを増して展開しています。
本日は“レンジ内での揺れ動き”を想定しつつ、“下がったところは丁寧に買い拾い”…。
いずれにしても“押し目買い継続”と見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:114.944(2/15高値、大台)
上値4:114.814(日足・一目均衡表先行スパン上限)
上値3:114.725(3/3高値)
上値2:114.557(週足・一目均衡表転換線、ピボット1stレジスタンス)
上値1:114.223(50日移動平均線)
前営業日終値:114.009
下値1:113.798(3/3安値)
下値2:113.678(3/2安値)
下値3:113.569(2/28~3/3の38.2%押し、日足・一目均衡表先行スパン下限、ピボット1stサポート)
下値4:113.212(2/28~3/3の50%押し、20日移動平均線、日足・一目均衡表基準線、ピボット2ndサポート)
下値5:113.000(大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:05 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想