“押し目完了”への期待かかるも、“週跨ぎ”には細心の注意を…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/02/10 10:56

◆トランプ発言をキッカケに急反発

※ご注意:予想期間は2月11日と表示されていますが、本日(2月10日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


それだけ過度に、“リスク回避姿勢”に傾斜していたということか…。
イベントを控え“様子見ムード”が優勢と見られた昨日でしたが、トランプ発言をキッカケに一転して急反発を演じました。

 「2-3週間以内に驚くべき税制案を発表する」。
“減税”への期待感は“リスク選好ムード”を促し、巻き戻しを誘いました。

 「ドル高の懸念は誇張されている」「ドル高は輸出には打撃だが、輸入品は安くなる」
ブラード・セントルイス連銀総裁発言も巻き戻しを後押しし、株高・債券安(金利高)を促しました。
“7日高値(112.578円)”付近の分厚いドル売りオーダーを突破したドル円は、113円台を回復し、さらに上値を伸ばしています。

◆テクニカル的には“押し目完了”への期待もかかる…

“減税”はトランプノミクスの“キモ”の一つになりますので、期待感は大きいものがあります。
また“11/9~12/15の38.2%押し(111.986円)”達成後の反発にもなりますので、テクニカル的には“押し目完了”への期待もかかるところです。
“20日移動平均線(113.425円)”をすでに超えただけに、“1/27~2/7の61.8%戻し(113.934円)”“日足・一目均衡表基準線(114.557円)”への反発も期待されるところです。

◆ただ“週跨ぎ”のポジションには細心の注意を…

ただ日米首脳会談は大きなリスクイベントです。
為替は主な議題にはならないと考えますが、話題に上る可能性は十分にあります。
“流れがひっくり返る可能性”もないわけでもないだけに、神経質な対応を取らざるを得ないところです。

そして“ある程度の内容(結果)”はNYクローズまでに流れてくるとは見ていますが、会談は“週末にかけて”行われるだけに、NYクローズ後も跳び出してくる可能性は残ります。
下方向に“過度に傾斜”していた思惑の巻き戻しもあり“もう一段の巻き戻し”が期待できると考えますが、週跨ぎのポジションには細心の注意を払いたいところです。
取引はできるだけ本日内に完結するのが無難…?

◆ドル円 抵抗・支持ライン

注:日米首脳会談にて急変動する可能性がありますので、通常より拡大して掲載しております。

116.290(日足・一目均衡表先行スパン上限)
115.613(1/19高値)
115.377(1/20高値、1/27高値、ピボットハイブレイクアウト)
115.053(50日移動平均線、大台)
114.937(1/30高値)
上値5:114.557(日足・一目均衡表基準線)
上値4:114.399(100週移動平均線、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:113.953(1/31-2/1高値、1/27~2/7の61.8%戻し、大台)
上値2:113.794(ピボット1stレジスタンス)
上値1:113.409(2/2-3高値、20日移動平均線)
前営業日終値:113.218
下値1:113.000(大台)
下値2:112.770(日足・一目均衡表転換線)
下値4:112.465(2/7~2/9の50%押し)
下値5:112.257(2/7~2/9の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値5:112.000(大台)
111.741(2/9安値)
111.586(2/6-8安値)
111.351(11/28安値、週足・一目均衡表先行スパン上限)
111.163(ピボット2ndサポート)
110.954(20週移動平均線、大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:25 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想