第一戦線突破!!

著者:菊川弘之
投稿:2017/02/07 08:03

半値押しの110円が意識される

 ドル円は、トランプラリーが始まった2016年11月安値~12月高値までの上昇に対する38.2%押しと重なる112円水準を下抜けてきた。早々に同水準を回復できないと、一目均衡表の雲の下限や、半値押し(109.91円)と重なる心理的節目110円が意識される。61.8%押しは107.84円水準。200日移動平均線は107.37円水準に位置する。
 ドル円と逆相関のNY金は、既に2016年11月高値からの下落に対する半値戻しを達成している。

 10日の日米首脳会談を控えて、本邦は口先介入を含めて動きづらい時間帯。米国にとっては、首脳会談前に円高が進めば進むほど、日本からのお土産が大きくなるとの思惑もあるかもしれない。投機筋としては、短期的には下を叩きやすい時間帯でもある。

 11日が満月。15日が米国とイスラエルの首脳会談が予定されており、波乱含みの時間帯は続く。
さらに、今週以降、各国の貿易収支も予定されており、トランプ政権下では、雇用統計よりもマーケットを動かす要因となるかもしれない。

 今年のスーパーボールでは、アメリカン・カンファレンス(AFC)のペイトリオッツが史上初の延長戦で大逆転を果たした。NY株価にとっては、下落のアノマリーだ。
菊川弘之
日産証券調査部 主席アナリスト
配信元: 達人の予想