“押し目買いチャンス”再び…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/01/26 10:54

◆NYダウ&米10年債利回り上昇でも“上値の重い動き” - ドル円

※ご注意:予想期間は1月27日と表示されていますが、本日(1月26日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


昨日はNYダウが2万ドルを突破、米10年債利回りも2.53%台へと上昇にもかかわらず、ドルは反落しました。
114円台に乗せ切れなかったことが重荷となり、113円前半へと押し戻されていきました。
トランプ発言を背景にした“通商問題への警戒感”が残存したことも、上値を重くしたと見られるところです。

◆ただ“リスク回避”に傾斜する地合いではない

もっとも何度も記してきたように、決して“保護主義⇒ドル安”ではありません。
懸念される“国境税”にしても、根本的には“ドル高要因”となり得るものです。
NYダウ&米10年債利回りの上昇も“リスク選好”要因であり、決して“リスク回避”に傾斜する地合いとはいえません。

◆再び下値を意識し出す“新たなネガティブ要因”も発生しづらい…!?

オーダー状況を見ると、月末要因に伴うドル買いオーダーが“113.20円から下方向”にはビッシリと積み上がっており、これらをこなすには“かなり強いドル売りニーズ(もしくは円買いニーズ)”が必要と見られます。
しかし“株高の連鎖”は続いており、現在は“ネガティブの後押し”が入りづらいマーケット環境といえます。

依然として明らかにされない“経済・財政政策の詳細”が“不信感(不透明感)”を高めているのは事実ですが、再び下値を意識し出すには“新たなネガティブ要因”が必要…?
そして“方向感が定まらない(トレンドを伴う動きは限定的)”中での下押しは、やはり“オーバーシュート”の可能性が高い…?

意識される“ダブルボトム(1/18安値-1/24安値:112.50円水準)”を明確に割り込むようなことがあれば話は変わってきますが、「またしても、絶好の押し目買いチャンス到来」と見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:114.460(1/23高値、1/19~1/24の61.8%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:114.000(大台、1/19~1/24の50%戻し、日足・一目均衡表転換線、1/25高値)
上値3:113.814(ピボット1stレジスタンス)
上値2:113.588(1/25NYタイム高値後の61.8%戻し)
上値1:113.485(1/25NYタイム高値後の50%戻し)
前営業日終値:113.256
下値1:113.041(1/25安値、1/24~1/25の61.8%押し水準、大台)
下値2:112.869(ピボット1stサポート)
下値3:112.526(1/24安値、1/18安値、ピボット2ndサポート)
下値4:112.085(週足・一目均衡表先行スパン上限)
下値5:111.986(11/9~12/15の38.2%押し、11/30安値、ピボットローブレイクアウト、大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:18 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想