◆米雇用統計で下落も、日米休場の昨日にかけて“往って来い”
※ご注意:予想期間は10月12日と表示されていますが、本日(10月11日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
事前予想を下回った米雇用統計(予想:+17.2万人、結果:+15.6万人)を背景に103円を割り込んだ先週末のドル円でしたが、日米休場となった昨日は買い戻しが目立ちました。
「ロシアがOPEC減産合意に協調」との報道で、原油が51ドル台に乗せたことが大きく影響していると見られます。
また「トランプ候補の巻き返しがならなかった」米大統領候補の第2回討論会も、リスク選好の円売りを後押しした感があります。
103円にしっかり乗せたドル円は、米雇用統計発表時に推移していた103.70円へ反発する“往って来い”を見せて、昨日の取引を終えています。
◆事前予想を下回ったものの、そう悪いわけではない
弱めの米雇用統計にて“11月利上げの可能性”は後退したものの、あと2回の結果を見ることができる“12月利上げの可能性”を後退させるほどではありませんでした。
一方で3ヶ月平均は高水準を維持(+19.2万人)しており、時間当たり平均賃金も前年比ベースでは伸びを拡大(+2.6%)させています。
これは“年内利上げ”という観点で見ると「利上げ予想が大勢を占めた状況は変化なし」と考えるのが自然であり、ドル売りは限定なものに留まりやすいと考えられます。
◆本日の“104円ライン回復”は微妙ではあるが…?
いわゆるハード・ブレグジットへの警戒感が続くポンド軟調は“リスク回避⇒円買い”へつながるリスクを想定させますが、米利上げ観測が残る以上は“リスク回避一辺倒は想定しづらい”ところです。
逆に対ドルでのポンド売りが“ドル買いを後押し”する期待が存在し、注視している原油動向も“現時点ではリスク回避姿勢が台頭する地合いではありません”。
“104円ライン回復”が本日中に見られるかは微妙ではありますが、突破すると再びネックライン“9/2高値(104.316円)”が見えてくる…。
“仕切り直しの一戦”と見たいところです。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:104.439(7/21~8/16の61.8%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:104.316(9/2高値)
上値3:104.166(10/6高値)
上値2:104.018(10/7高値、大台、ピボット1stレジスタンス)
上値1:103.779(10/10高値)
前営業日終値:103.609
下値1:103.499(日足・一目均衡表先行スパン上限、100日移動平均線、ピボット1stサポート)
下値2:103.287(10/10安値後の50%押し)
下値3:103.171(10/10安値後の61.8%押し)
下値4:102.959(20週移動平均線、大台)
下値5:102.795(10/10安値)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
11:10 ドル円 抵抗・支持ライン追加