<話題の焦点>=日本のトイレは全部洋式に? 3Kからの解放

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2016/10/06 12:18
 小学生時代、トイレにまつわる嫌な思い出を持つ人は少なくない。およそ20代以上の世代が使っていた小学校の和式トイレは、学校の怪談話のひとつに必ずあげられるほど暗く、長年の使用感が漂っていたはずだ。特に男性の場合は、小便と大便でスペースが仕切られていたこともあり、多感な時期を過ごす子どもたちにとっては、格好のいじめの対象になったりもしていた。それがここ最近、老朽化した和式トイレの3K(汚い、臭い、暗い)からの解放を目指して洋式トイレに修繕する動きが起きている。

 文部科学省では、補助金を出すなどして、学校トイレの改善事業に取り組んでいる。地方自治体も独自でガイドラインを定め、それを前倒しする勢いで改修工事を進めている。多くの学校のトイレに採用されているTOTO<5332.T>によると、「災害場所になっている地域を含めて、学校などのトイレで選ばれているのは節水型や自家発電機能がついているものが多い」(広報部)と話す。また、LIXILグループ<5938.T>の「INAX」ブランドでは、水回りを意識したデザイン性の高い学校トイレの提案を行っている。他にも水回り製品ということで、防水シートを扱うロンシール工業<4224.T>や、日本精化<4362.T>のグループ会社で便座除菌クリーナーやトイレ用の手洗い石鹸を展開するアルボース(大阪市)製品の需要拡大も期待できそうだ。

 また、建築現場でも洋式の仮設トイレを作業現場に設置する動きが本格的に広がりをみせている。国土交通省は2019年までに建設業に従事する女性の人数を12年の約10万人から倍増する目標を掲げており、女性が働きやすい環境を整備する一環として、同省から土木工事を受注した建設業者に対し、洋式の仮設トイレ(快適トイレ)設置を義務付けるとしている。現場のトイレが快適になることで、女性を中心とする職場環境の満足度を上げる。また、災害用に役立つことになるとして、それに対応したタイプの簡易水洗トイレを展開するネポン<7985.T>へのニーズも中長期的に拡大を続けそうだ。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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