ドル円、上値の重い展開継続・・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2016/09/07 15:41

地区連銀総裁発言やベージュブックが材料・・・・・

昨日の海外市場では、米・8月ISM非製造業景況指数が51.4と、予想の55.0、前月の55.5をいずれも大きく下回り、2010年2月以来、6年半ぶりの低水準となった事で、米・9月利上げ観測がほぼ消滅。ドルが全面安となり、ドル円も103円台半ばから102円丁度付近まで急落しました。

本日は、産経新聞が、日銀の政策委員が、マイナス金利深堀り派、量的緩和拡充派と追加緩和反対派に分かれていて、21日にまでに意見を集約して、総括的検証と追加緩和策取りまとめが難しくなっていると報道。東京時間のドル円は早朝から売りに押され、一時101.20円台まで急落しました。

その後、ウィリアムズ・米SF連銀総裁が、「全てのFOMC、勿論9月会合もライブ」「出来れば、早い時期に緩やかな利上げペースに戻る事が理にかなう」等と発言。日本株下げ渋りも加わってドル円も下げ止まり、現在は、101円台半での揉み合いに転じています。

この後の海外市場でのドル円は、重要な経済指標の発表予定が無い為、地区連銀総裁の発言、地区連銀経済報告(ベージュブック)の内容や米国債・米国株式市場動向に左右される展開となりそうです。但し、ドルを大きく押し上げる材料には乏しいと思われ、ドル円は上値の重い展開が続きそうです。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想