TOPIX +28 @1,970
日経平均 +580円 @28,518円
米国株は大きく続落したが、日経平均は直前2営業日で1,100円超急落していていたため、本日は大きく自律反発した。値がさ半導体株を中心に幅広い銘柄が買われた。中国、台湾、韓国などアジア株も堅調な動きだったことも日本株の反発を支えた。
ナスダックが大きく下げたのに日経平均が大きく上昇するという珍しい動きはなぜ起こったのだろうか。ナスダックが下げたのは米国景気の悪化を先取りしたものではなく、米国固有の一時的な需給の悪化に過ぎないという見方がある。12月15日に、米証券委員会(SEC)が公表した自社株取引(企業経営者の自社株売却が、届け出から4カ月は売却ができなくなる)の制限案(まだ最終決定ではない)が相場の足を引っ張っていると指摘する声がある。この動きは株式売却を考えていた経営者に売りを促す効果があった。その効果も12月17日の米国版メジャーSQであるクアドプル・ウィチング・デイ(QWD)(3,6,9,12月の第3金曜日)とその翌日までに相場に織り込まれた可能性が高い。もし、この見方が正しければ、日本株もしばらくは反発しそうである。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日の長大陰線の始値辺りから寄り付いてそのまま上昇して長陽線で終えた。形としては「振り分け線」となり、下げ圧力を強力に打ち消す線となった。それでもまだ今日のところは10日移動平均線の下に沈み込んだままなので、短期上昇トレンドにすら戻ったとはまだ言えないが。
33業種すべてが上昇した。上昇率トップ5は、海運(1位)、その他製品(2位)、証券(3位)、ゴム製品(4位)、電気機器(5位)となった。