TOPIX -20 @1,928
日経平均 -462円 @27,822円
米国株が反発し、前日までの2営業日で日経平均は約1,200円急落したため、本日は自律反発狙いの買いが優勢となり日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。しかし、米バイオ製薬大手モデルナのステファン・バンセルCEOが既存のワクチンはオミクロン型に対する効果が低く、変異型に対応するワクチンの量産化には数カ月かかる見通しであると述べたと報道されると、一転、売りが優勢となった。この3営業日で日経平均は約1,600円急落した。本日の日中の値幅は899円56銭と、10月6日(916円20銭)以来の大きさとなった。本日の東証1部の売買代金は5兆4893億円と膨らんだが、これは米MSCIの指数構成銘柄の見直しによる影響が大きかった。今日もリスクオフ取引が鮮明だった。リスク資産の株が売られ、安全資産の円が買われて円高・ドル売りが進行した。前日は反発していた原油価格(WTI先物)も1バレル=67ドル台まで下落した。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日の非常に長い上ひげを引いた短陰線で上値の重さと下方向への動きを暗示し、本日の長大陰線でそれを実証した形となった。10月6日安値@27,293円が目先の下値目途だが、それも突き抜けると、8月20日安値@26,954円が次の防衛ラインとなる。10日も25日移動平均線も下向きとなり、今後自律反発狙いである程度上げたとしても戻り売り圧力で押し戻されやすいパターンになってきた。
33業種中30業種が下げた。下落率トップ5は、鉄鋼(1位)、海運(2位)、非鉄金属(3位)、その他製品(4位)、医薬品(5位)となった。