TOPIX -37 @1,948
日経平均 -468円 @28,284円
南アフリカで見つかった新型コロナウィルスの変種である「オミクロン株」を警戒して先週金曜日の米国株式相場は急落した。日本株全般は先週金曜日の時点で既に大きく急落していたが、それでもまだ足りず、本日も大きく続落した。株を買いの片玉ポジションで持っていることで生じる恐怖によるパニック売りが出尽くしていない。先週金曜日と今日の2日だけで日経平均は約1,200円も急落した。正に、危険資産を売り払う「リスクオフ」相場である。そして、安全資産と見なされる円が買われ、円高となった。過去20年間で何度も見て来たデジャヴュである。感染防止のため、岸田文雄首相が11月30日午前零時から外国人の入国を原則停止すると発表した。国内経済活動の正常化が遅れるので、鉄道、空運、旅行関連株が売られて大きく下げた。
日経平均の日足チャートを見ると、非常に長い上ひげを引いた短陰線で終えた。反発しても強力な売り圧力で押し戻された。まだ「オミクロン株」の恐怖から逃れられていない。しかし、この変種も早晩、必ず相場に織り込まれる。そのうちに安値を更新しなくなり、次第に横這いとなり、徐々に反発し始める。その時がいつになるかは正確には予想できないが、必ずそうなる。売り玉はかなり利が乗ってきたので、いつ利食い手仕舞いするを考えつつ、同時に、バーゲンセールで激安になった株をどのように拾うかを考える時期である。
33業種中31業種が下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、陸運(2位)、繊維製品(3位)、ゴム製品(4位)、輸送用機器(5位)となった。