TOPIX -41 @1,985
日経平均 -748円 @28,752円
南アフリカで新型コロナウィルスの新たな変異株が検出されたと伝わると、世界経済の正常化が遅れるとの懸念が高まり、売りが急増して株価は急落した。この変異株は異質で感染力が強いとされ、現在のワクチンや治療薬が効かない可能性があるため、投資家の警戒感が一気に高まった。前日は米国株式市場が休場だったため、流動性が高い東京市場でリスク回避のため売りが集中した。日経平均はザラバで900円安手前まで大きく下落する場面もあった。冬場に入り、欧州ではドイツを中心に新型コロナウィルスの新規感染者が再拡大しており、一部の国ではロックダウンを再開した。世界経済はなかなか新型コロナウィルスの呪縛から逃れられない。
日経平均の日足チャートを見ると、25日移動平均線も60日移動平均線も一気に下抜けて、上向きに260日移動平均線に接するところまで急落して来た。来週は南アフリカで新たに検出された変異株の特性がさらに明らかになるに連れて、株価はさらに下げ続けるか、或いは、下げ過ぎの修正で反発するのかが決まるだろう。どちらの方行に動くかはどんなに今日までのチャートを分析しても正確に知ることはできないが、経験則でどのように動く可能性かが高いか、いくつかのパターンを想定しておくことは可能である。最悪の動きとなっても「かすり傷」程度で済むように逆指値を活用した建玉操作で構えておけば良い。
33業種すべてが下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、不動産(2位)、陸運(3位)、金属製品(4位)、鉱業(5位)となった。