勢いが弱まった気がする米国市場

動点Pさん
動点Pさん
こんにちは。動点Pです。
さっそく今週の指数を確認しておきましょう。

11/19       値    前週比  年初来   週Sto, %K
S&P500     4697.96  0.32%  26.95%  89.68
NASDAQ総合  16057.44  1.24%  26.45%

S&P500は今週もわずかながら上がりましたね。今週は最高値付近をうろうろして終わりました。10月から今月はじめにかけて上がってきた勢いはかなり弱まった印象があります。週足チャートのストキャスティクスRSI(%K)は88.83と非常に強い数字ですが、日足チャートのストキャスティクスRSI(%K)は、29.71とだいぶ弱くなっています。日足のMACDもMACD線がシグナル線を下抜けしています。来週は下がる可能性があると思っています。

S&P500に比べてNASDAQ総合のほうがのびています。ここにきて年初来の伸び率で追いついてきましたね。すごいです。しかしNASDAQ総合も心配がないわけではありません。騰落株線(Advance Decline line)が下降しているのです。図を添付します。一方NASDAQ100の騰落株線は上昇してるので、NASDAQは多くの銘柄が下がっているのに、一部のビッグテック銘柄が全体の平均値を引き上げている、ということです。このところテック系のグロース株がガクッと下がることがよくありますが、その印象と矛盾しません。

FINRAが10月分の証拠金負債残高(信用口座の残高)を発表しています。


これを見ると、9月に比べて信用残高は増えているものの、現物用の残高は増えていません。むしろわずかに減っています。これはレバレッジをかけた取引が相対的に増えていることを意味しています。

また驚いたことに、暴落の予兆とされているヒンデンブルグオーメンが11月18日に点灯しています。

eワラントジャーナル/本日のトレードインディケーター

ヒンデンブルグオーメンはいくつかの条件が成立するときに点灯する指標で、点灯後1ヶ月有効といわれています。私の理解では、市場全体の変動(ボラティリティ)が大きく、小型株と大型株の動きが異なるようなときに点灯する指標と思っています。上に述べたように、NASDAQがまさにそうですね。ただし今回は、S&P500やNASDAQ総合の動きがそれほど大きくない中、むしろ上昇局面で点灯したのが不気味ではあります。

とはいえ、ヒンデンブルグオーメンの最近の点灯結果をみると、暴落の予兆になったとはいえないものが多く、それほど怖がる必要もないと思います。市場が大きく崩れる潜在的なリスクが少し大きくなった、というくらいの理解でいいのではないでしょうか。

たとえばもしここから米国10年債金利が急激に上がってNASDAQのビッグテックが崩れるような状況になると、米国株式市場は大きめに下がる可能性があります。しかし次の1週間で暴落するというのは考えにくいので、頃合いをみながら現金ポジションを増やしていこうと思っています。

石油や天然ガスの価格も下がってきました。今年はラニーニャが発生していて寒くなると言われているので、これからまたもう一山くるかもしれませんが、私は一旦降りました。また上昇してきたら乗ろうと思います。

米国株式市場の勢いが弱くなっている原因の1つは、新型コロナ感染者数が世界的に増えてきていることかと思います。


世界的にも増えてきていますし、アメリカ国内でも増えています。ドイツなどEUでも感染者数が増えています。オーストリア政府は、月曜日から再びロックダウンを実施すると発表しました。このところ、アメリカの旅行関連の銘柄が下落トレンドなのは、このせいと思います。一方、ワクチンや飲み薬などの製薬メーカーはここへきてまた上昇しています。日本も感染者数が増える可能性があり、注意したいところです。

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日本では、またもや金融所得税の話がでています。これまで国民に投資を勧めてきたことと矛盾すると思うのですが、どうでしょうか。個人的にはそういう税率を引き上げる前に、魅力ある株式市場を作ることの方がよほど大切と思っています。

最近Netflixをみています。アニメやドラマなどおもしろいコンテンツが多くあって飽きないです。

ではではー。
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