TOPIX -16 @2,019
日経平均 -222円 @29,285円
米国株が続伸して主要3株価指数がまた史上最高値を更新した。これを好感して日経平均は高く始まったが、上値は重く、売り優勢に転じて下げた。米長期金利の上昇が小休止したため円相場は1ドル=112円台の円高方向へ動き、輸出関連銘柄の売りを誘った。大規模な自社株買いを発表したソフトバンクグループは10%超の大幅高となり、この一銘柄だけで日経平均を136円上げる効果があった。それにもかかわらず日経平均は一時250円超下げた。もしソフトバンクグループの上昇がなかったら、日経平均は360円程度下げていた計算になる。
日経平均の日足チャートを見ると、4日連続で陰線でつたいながら下げて、上向きの10日移動平均線に接するところまで落ちてきた。三羽烏どころか「四羽烏」となった。今上映中の「燃えよ剣」の中で岡田准一演じる土方歳三の言葉を借りれば「形がよろしくない」である。新型コロナウィルスの新規感染者が非常に低い水準まで収まってきたので、経済活動の正常化が徐々に進むと期待されるため国内要因では大きく崩れることはないだろう。しかし、いつか必ず今は連日で史上最高値を更新している米国株式相場も崩れ始める。事前にそれがいつ起こるかは誰にも分からないが、米国FRBが利上げを開始するときには必ずそうなるはずだ。それまでに日本株全体が十分に上がっていれば良いのだが。
33業種中30業種が下げた。下落率トップ5は、繊維製品(1位)、ゴム製品(2位)、海運(3位)、不動産(4位)、水産・農林(5位)となった。