TOPIX -21 @2,044
日経平均 -200円 @29,639円
中国恒大集団の巨額債務問題の衝撃はまだ収まらず、米国株式相場は高安まちまちとなり、日本株全般も続落した。ドル円相場は円高方向へ動き、輸出関連銘柄を中心に売りが優勢となった。日経平均の下げ幅は一時260円超まで拡大したが、恒大集団が9月23日に人民元建て債の利払いを実施すると発表したことで下げ幅を縮小した。同日にはドル建て債の利払いも予定されているが、こちらは30日間の猶予期間があるので、例え23日に支払われなくても直ちにデフォルトとなる訳ではない。
中国政府は無為無策で放置しておいてシステミックな金融危機に発展することは何としても阻止する姿勢を示しているので、早晩、目先は小康状態になると見ている。それでも、年内の利払いは社債だけでも700億円あり、年が明けると合計で6本の社債(76億ドル)の償還期限を迎えるため、資金繰りの問題は続く。2022年償還の社債の現在の流通利回りは320~620%であり、借り換えはほぼ不可能である。万が一、恒大集団がドル債でデフォルトを起こしたとしても、投資家が分散しており、影響はそれほど大きくないとみられている。それでも、社債や長期借入の場合、通常一つの社債でデフォルトを起こすと、他の全ての社債もでデフォルトを起こしたとみなす「クロス・デフォルト条項」が付いている場合が多いので注意が必要である。
日経平均の日足チャートを見ると、8月20日を起点として9月14日まで上方新値14本まで上げた後、今日まで下方新値4本下げた。強い上昇相場の時、押し目の目途は下方新値4~5本となる場合が多い。後1本くらい下げて下げ止まるかどうか?
33業種中30業種が下げた。下落率トップ5は、卸売(1位)、食料品(2位)、機械(3位)、化学(4位)、金属製品(5位)となった。