12連続陽線の記録が途切れ、売り線である高値圏での「包み線」

優利加さん
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昨日の米国株式相場は反発した(DJIA +236.82 @34,814.39, NASDAQ +123.77 @15,161.53)。ドル円為替レートは109円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄の方が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が982に対して、下落銘柄数は1,186となった。騰落レシオは134.31%。東証1部の売買代金は3兆4660億円。

TOPIX -6 @2,090
日経平均 -188円 @30,323円

米国株式相場が反発したのを受けて、日経平均も買い優勢で始まった。しかし、短期間に31年ぶりの高値まで駆け上がってきた(8月20日の27,013円から9月14日の30,670円まで)ため、高値警戒感から利益確定のため売り優勢へ転じて失速し始めた。上海総合指数も香港ハンセン指数も下げたため、日本株の足を引っ張った。日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。

日経平均の日足チャートを見ると、8月31日から9月15日まで続いた12日連続陽線(33年7カ月ぶり)の記録が止まり、今日は陰線となった。しかも、売り線である高値圏での「包み線」となった。しかし、やがて決まるであろう新首相の下で打ち出される経済対策に対する期待は根強く、大きく崩れることは考えにくく、ある程度下げるとすぐに押し目狙いの買いが入るだろう。

9月15日時点ではS&P500の年初来上昇率は19%に対してTOPIXは16%まで迫ってきて日本株の出遅れ感は薄れてきた。これからが日本株の真価が試される時である。新型コロナウィルスの新規感染者がこれからも減少傾向を続けるならば、予想PER15~16倍が射程距離に入ってくる。その場合の日経平均は31,575円~33,680円となる。

最新の投資部門別売買動向によると、海外投資家は9月第2週(9月6~10日)に日本株を現物・先物合計で1兆547億円買い越した。これは2020年11月以来約10カ月ぶりの高水準である。海外投資家の買い越しは3週連続であり、その間の買い越し額合計は2兆円を超えた。ただ、2020年初めから計算すると、外国人投資家は現物・先物合計で約6兆円も売り越している。新型コロナウィルスの新規感染者が明確に減少基調を続けると、この売り越し額累計が下げ続けてやがて買い越しに転じると期待される。もしそうなればかなりの大相場となっているだろう。

33業種中18業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、ガラス・土石(2位)、不動産(3位)、その他製品(4位)、空運(5位)となった。

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