TOPIX +21 @2,119
日経平均 +223円 @30,670円
高まる高値警戒感もなんのその、日本株は続伸した。海運をはじめとする景気敏感株を中心に上げた。
今回の株価の急上昇は、菅義偉首相が退陣表明したことがそもそものきっかけ、つまり「触媒」となったが、これはもともとファンダメンタルズはかなり良くなっていたにも拘わらず、先行きを悲観し過ぎていたため低すぎた予想PER(12倍台)を中立の水準(16~17倍)に戻し始めていたに過ぎなかった。これだけでは途中でガス欠となっていたかもしれないが、「補給燃料」として新型コロナウィルスの新規感染者の減少傾向が明らかになっており、さらにワクチン2回接種済みの人口割合が50%を超えてきた。その結果、先行きに対する悲観度合いがさらに低下してきて、本日の予想PERは14.1倍まで上げてきた。しかし、予想PERでまだ2倍(2,150✖2=4,300円)くらいは上昇余地が残っている。機関投資家は「持たざるリスク」を意識せざる得ないだろう。欧米株に比べてまで出遅れているが、短期的な高値警戒感も高まっているため、一気にそこまではいかないだろうが。
日経平均の日足チャートを見ると、ザラバで2月16日のザラバ高値@30,714円を更新し、終値ベースでも高値を更新した。これは1990年8月1日(3万838円)以来約31年ぶりの高値となった。8月20日を起点として数えると、本日で上方新値14本目となり、そろそろ一服あってもおかしくはないが、勢いがあるので、もう1,2本上がるか?因みに、昨年2月下旬から3月中旬にかけての急落時も下方新値14本で下げ止まった。
33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、海運(2位)、石油・石炭(3位)、サービス(4位)、輸送用機器(5位)となった。