TOPIX +32 @2,015
日経平均 +585円 @29,128円
米雇用指標の改善(週間の新規失業保険申請件数が市場予想よりも低下)を受けて米国株式相場は上昇し、S&P500とナスダックが共に史上最高値を更新した。日本国内では、前場終了後に菅義偉首相が自民党総裁選挙への出馬をしないと表明したことで、日経平均は先物主導で値がさ大型株を中心に急上昇した。なぜなら、新しい自民党総裁候補により大胆な経済対策が打ち出されるという期待が高まったからである。今後、衆議院議員選挙に向けて各党から景気浮揚策が出てくるはずだ。新自由主義的な菅首相が降りることで、総裁候補が令和版「所得倍増計画」を唱えている岸田元政調会長に一本化される可能性が高まった。これにより自民党内で「左派・右派」に分裂してオウンゴールのように左派色の強い立憲民主党に政権を取らせるという最悪のシナリオがほぼ消えた。株式相場はこれも好感して急騰した。日本株はしばらくは上げ基調が続きそうである。今夜、米雇用統計が発表される。結果次第では金融政策に影響を与える。しかし、テーパリングは年内に開始されるが、FRBは利上げを急がないという現在の見方は当面変わらないだろう。
日経平均の日足チャートを見ると、下から順番に、上向きの260日移動平均線、上向きの25日移動平均線、上向きの10日移動平均線、上向きに転じたばかりの60日移動平均線が走っており、株価はこれらすべての上にある。そして、7月13日の戻り高値@28,852円も上抜けし、6月25日の戻り高値@29,174円に並んだ。この4日間で4連騰して1,487円も上げた。これだけ急上昇すると、来週月曜日は少しくらい調整があっても自然な動きではあるが、さて、どう動くだろうか?
33業種すべてが上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、電気機器(2位)、証券(3位)、機械(4位)、医薬品(5位)となった。