TOPIX ±0 @1,954
日経平均 -55円 @28,015円
ハイテク株が多いナスダックは小幅安となったが、ダウ工業株30種平均とS&P500が連日で史上最高値を更新した。7月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことで過度なインフレ懸念が和らいだ。ということは、米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和の縮小(=テーパリング)を早めることはないだろうという安堵感が出てきた。これを好感して、本日の日経平均は高く始まり、一時は上げ幅が200円以上となったが、主要企業の決算発表がほぼ終わり、新しい材料が不足して次第に利食い売りや戻り待ちの売りに押されて小安く引けた。お盆休みを控えて市場参加者が持ち高を調整したことや、値がさのハイテク株や半導体株が下げたことも株価指数を押し下げた。
成長株と見なされるハイテク株は米長期金利の先高見通しが根強いため、バリュー株などと比べると不可避的に理論株価は下がるため、実際の株価も冴えない動きとなる。それでも、予想される長期金利上昇分を補って余るほど業績見通しが良くなれば、上昇基調となる。景気循環株やバリュー株だけでなく、ハイテク株も上昇基調に戻れば、日本株全体が力強く上がるはずだ。それはいつになるか。新型コロナウィルスの感染拡大のピークアウトを誰もが疑わなくなった時だろう。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日から株価は下向きの25日移動平均線の上にあるが、本日は上ひげを引いた陰線で終えたため、上昇力はまだ弱いと言える。しかも、25日移動平均線はまだ下向きである。
33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、鉱業(2位)、非鉄金属(3位)、化学(4位)、機械(5位)となった。