TOPIX -17 @1,938
日経平均 -276円 @28,367円
欧米の経済指標が市場予想を下回り、世界景気が鈍化するとの懸念が高まり米国株が下げた。その懸念を裏付けるかのように米国の長期金利が4カ月ぶりの水準に低下してきている。長期金利が低下すると債券価格は上昇する。すると株を売って(株安)そのお金で債券を買って(債券価格上昇)儲けようという動きも出てくる。
米国株安の流れを受けて、本日の日本株全般は下げた。日経平均は大きく下げ、一時、500円に迫る下げ幅となった。長期金利が低下すると、特に、収益悪化が心配される「保険」や「銀行」が売られた。今日の下げにはまたしても中国リスク(中国英府による規制強化、特に海外上場規制、ウイグル自治区の人権問題)の高いソフトバンクグループ(SBG)とファーストリテイリングの下げが大きなウェイトを占めた。もう直ぐ東京オリンピックが始まるため、新型コロナウイルスの感染増加が懸念されることも日本株全般を押し下げる要因となった。さらに7月は株価指数連動型の上場投信(ETF)の分配金を捻出するたに売りが出易いため、そもそも需給状態は芳しくない。
日経平均の日足チャートを見ると、大きくギャップダウンして始まったが切り返して短陽線で終えた。3月5日安値(@28,308円)辺りまで一気に下げてきた。6月29日以来、株価は25日移動平均線と10日移動平均線の下に沈み込んでいるのでチャートだけで判断すれば「売り」継続中であるが、さてどう動くか?
33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、石油・石炭(2位)、保険(3位)、鉄鋼(4位)、銀行(5位)となった。