日経平均の動きは名実ともに横向き

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は上げた(DJIA  +179.35 @34,756.39, NASDAQ +199.98 @13,814)。ドル円為替レートは109円台半ばでの動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が1,052に対して、下落銘柄数は1,036となった。騰落レシオは101.28%。東証1部の売買代金は2兆1910億円。

TOPIX +2 @1,961
日経平均 +90円 @29,020円

6月4日発表の米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が事前予想(=65万人増)を下回った(=55万9千人増)。これによりインフレ圧力が下がると見て、米長期金利が低下したことを好感してハイテク株を中心とした成長株が上げた。この流れを受けて、本日の日経平均は300円近く上げて始まったが、次第に売り優勢となり下げていった。米景気回復が持続すれば、早晩、FRBは間違いなく量的金融緩和を縮小する(テーパリング)はずなので、高値を買い上がることに慎重であり、ある程度上げると利益確定売りにより頭を抑えられている。

日本国内でも新型コロナウィルスのワクチン接種が進んでいる。半年から1年先までを考えた場合、経済活動は基調として正常化に向っていくだろう。ということはコロナ禍で大きく下げていた銘柄が買い戻される可能性が高い。私鉄株や百貨店株などはそれを先取りする動きである。

日経平均の日足チャートを見ると、ザラバで横向きの60日移動平均線の上に一瞬だけ浮上したが、陰線で引けて終値ではその下にまた沈んだ。それでも2月中旬以降のボックス圏での動きの基調を見ると、名実ともに横向きとなった。これから経済活動の正常化がさらに進むことは間違いないので、株価は上方向に動くと考えられる。しかし、その経済活動の正常化を既に十分織り込んでいる銘柄は上昇が鈍るか、逆に反落することもありうる。その織り込み具合を判断する手がかりの一つが予想PERである。

33業種中21業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、サービス(2位)、情報・通信(3位)、その他製品(4位)、精密機器(5位)となった。

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