日経平均ベース予想PERは巡行速度レベルまで低下した

優利加さん
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昨日の米国株式相場は下げた(DJIA -267.13 @34,060.66, NASDAQ -75.41 @13,303.64)。ドル円為替レートは108円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が662に対して、下落銘柄数は1,453となった。騰落レシオは87.38%。東証1部の売買代金は2兆5099億円。

TOPIX -13 @1,895
日経平均 -362円 @28,044円

米住宅着工件数が減少したことを嫌気して米国株式相場は下落した。この流れを受けて、日本株全般も下げた。仮想通貨の代表格であるビットコインも急落したため、投資家心理をさらに悪化させて日本株の下げを加速した。日経平均は一時、500円超の下げとなった。

先週末までに3月期決算企業の業績がほぼ出そろった。それによると2022年3月期は28%増益予想である。連休前は予想EPSは1,400円くらいだったのが今は1,900円まで上げてきた。その結果、予想PERは以前の22~23倍(日本経済の潜在成長率からは持続不可能な水準)から現在の14~15倍(持続可能な水準)まで落ちてきた。現在の日経平均ベースの予想EPSは1,900~1950円である。
225PER・NT倍率 | アセットアライブ株式情報-株式ニュースや投資情報の総合サイト! (asset-alive.com)
日本経済の巡行可能なPERの理論値は14~17倍なので、日経平均の持続可能な予想レンジは26,660円(=14x1,900)~31,500円(=17x1950)と見積もることができる。予想PERで見る限り日本経済の実力相応な水準まで調整してきたので、全世界に悪影響を与えるような強力な悪材料が追加で飛び出して来ないという留保付きで、さらに深押しすることはないと見ている。

日経平均の日足チャートを見ると、2月16日を起点とするボックス圏の下限の下でまだグズグズしている。これが意味することは、悪材料には過剰反応し、好材料が出てきても過少反応しやすいとうことである。

33業種中25業種が下げた。下落率トップ5は、パルプ・紙(1位)、機械(2位)、ガラス・土石(3位)、鉱業(4位)、石油・石炭(5位)となった。

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