TOPIX -29 @1,849
日経平均 -700円 @27,448円
昨日、このブログでも案じたように、米国の4月の消費者物価指数(CPI)が市場予想を大きく超える前年同月比4.2%増となった。これを受けて10年物米長期金利は上昇し、一時、1.70%台まで上げた。これまでは8月のジャクソンホール会議前後で量的緩和の縮小を示唆すると思われていたが、その時期が早まるのではないかという懸念が急浮上してきた。米長期金利は今年秋までには2.0%台まで上昇すると見るアナリストも出てきた。長期金利が上昇すると理論株価をより大きく下げる成長株であるハイテク株が際立って売られた。ハイテク株が多いナスダックに上場している銘柄の約4割が高値から3割以上下落している。昨年以来上がり過ぎた反動という面もあるが、それだけ金利上昇を警戒しているという証とも言える。この嫌な流れを受けて、本日の日経平均も3日連続で大幅安となり、3日で2,000円強も急落した。金利が上昇して困る業種は多いが、金利が上がると助かる銀行や保険では、下げるどころか逆に少し上げる銘柄も散見された。
日経平均の日足チャートを見ると、3日連続の長大陰線となり、直近の下値支持線と見ていた1月29日安値@27,629円をあっさりと下抜けた。次の下値支持線として意識される株価は昨年12月2日高値辺りの26,900円前後である。日本時間の今夜も重要な米経済指標が発表される。米新規失業保険申請件数と米卸売り物価指数(PPI)である。日本と比べワクチン接種の普及が大きく進んでいるため、めおそらく、着実な経済回復を示す数値が出てくるのではないだろうか?
33業種中27業種が下げた。下落率トップ5は、精密機器(1位)、情報通信機器(2位)、電気機器(3位)、サービス業(4位)、その他製品(5位)となった。