2021年に入り、緊急事態宣言が再び首都圏を中心に発令されるなど、感染拡大と抑え込みのパターンが続いています。これまでダチョウ抗体を配合したリップマスクが話題を集めていたクレアホールディングス(1757)ですが、2021年になって新たなパートナーと手を組もうとしています。それが株式会社オンサイトスクリーンです。今回の出来事がどんな展開を生むのか、まとめました。
・チャリティイベントとPCR検査
2021年1月14日、クレアホールディングスはリリースとして、「簡易株式交換による株式会社オンサイトスクリーンの完全子会社化、主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ
」というものを出しました。クレアホールディングスを親会社、株式会社オンサイトスクリーンを子会社とし、株式交換によって子会社化する計画です。
株式会社オンサイトスクリーンは、主に感染症検査装置の販売やレンタルを行う会社であり、イベントを開催する際にPCR検査を行って安全にイベントが行えるようにする事業も展開します。2020年12月に行われた「第77回東日本新人王決定戦」というボクシング大会では、最近開発されたPCR検査の装置を導入、全員の陰性を判定しています。この装置は1回の検査で40名分まで行えて、わずか30分で結果が出るというものです。
また株式会社オンサイトスクリーンが主催するチャリティーボクシングイベントの記者会見では、会場を訪れた100名の関係者のPCR検査を行い、わずか30分で終了させて陰性を確認しています。このイベントには世界を驚かせたあの井上尚弥選手が登場し、記者会見でも楽しそうな姿を見せています。クレアホールディングスはこの株式会社オンサイトスクリーンを子会社化することになったのです。
・オンサイトスクリーンが与える好影響
株式会社オンサイトスクリーンは主に販売、レンタル、現地での検査、イベントの4つの柱で収益を上げることになっています。感染症検査装置の販売では1か月で平均3台以上の販売を想定しており、2022年5月期では1億円以上の利益を見込んでいます。レンタルでは3億円以上の利益、現地感染症検査事業では2022年5月期で2万人の検査を想定し、1億円程度の利益を見込んでいるほか、2000人レベルのイベントでの検査を想定するなど、ウィズコロナ時代ならでの営業戦略を掲げています。
実績として、先ほどのボクシング大会や記者会見でのPCR検査があり、チャリティーイベントでは入場するお客さんもPCR検査を受け、陰性と判定されれば入場できる形になっており、より安全な中で試合が見られます。ここでの大会が成功すれば、PCR検査を受けてからイベントに参加するという新たなスタイルが生まれ、経済を回していかなければならないという経済界の願いにも応えられます。