これまでの動き①

1ichichi1iさん
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クレアホールディングスを巡る動きは2020年に入って目まぐるしく変わります。この間、クレアホールディングスではジールコスメティックスと組んで、ダチョウ抗体を配合したリップマスクの発売を行うなど、新たな事業展開を行っていました。商品の発売が発表されると株価は上昇を見せ、株価は一時期200円に迫る動きを見せています。2020年1月や2月の時点では20円台、30円台をつけていたことを考えれば、かなりの伸びです。

そんな最中、2020年7月にオリオン1号投資有限責任組合(岡本武之社長)が臨時株主総会の招集請求を行います。招集の理由として、ジールコスメティックスとオンドグループの関係強化、中小企業ホールディングスプロジェクトを新たな軸にすることを提案するというものでした。オリオン1号投資有限責任組合は、2019年と2020年、2回にわたって第三者割当増資を行っており、当時10%ほどの株式を保有していました。

この2つを実現させるために、岡本武之氏やジールコスメティックスの代表取締役社長、オンドグループの関係者などを取締役にするよう求めたのです。

当初は円満な提案に思われたが、7月の招集請求に対し、クレアホールディングス側はその提案を受け取り、悪い話ではないとして肯定的に受け止めようとしていました。しかし、クレアホールディングス側が調査を行う中で岡本氏が想定した営業利益の見込みと、実際の数値がかなり違うことが明らかになります。当然事業計画の検証を行うため、岡本氏が想定した営業利益の見込みに関する根拠を求めたところ、売り上げ向上の見込み「イメージ」であり、具体的な資料は出せないと語ったのです。これでは提案に乗ることができないと考え、11月に臨時株主総会を開くとともに、株主側が提案した議案への反対を表明します。

ここから株主側、クレア側双方のつばぜり合いが激しくなります。株主側が自ら株主総会を招集することを求めるも裁判所でそれが退けられます。また、株主側が委任状と引き換えに「粗品」をプレゼントする手法をとり、クレア側がそれをやめるよう、要求。株主側が受け入れなかったため、裁判所に訴え出るなど不穏な動きを見せます。この粗品も、例のダチョウ抗体が配合されたリップマスクであり、これにより、臨時株主総会の決議方法が著しく不公正なものになると抵抗、会社法が定める決議取消事由になると警告します。

それでも、委任状を巡る影響が排除しきれないとして、クレア側は11月に行われる予定だった臨時株主総会を中止したのです。
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