アイスランドは北海道よりやや広い国土に約30万人が暮らす。主力産業は漁業だったが、1980年代以降、規制緩和を進めて「金融立国」化に乗り出した。インフレ対策として高金利政策をとり、結果的に世界の投資マネーを吸収。一人当たり国内総生産(GDP)は2006年にルクセンブルク、ノルウェーに次ぐ世界3位に上りつめた。
03年からの4年間で、海外中心に預金をかき集めた大手3銀行の総資産は9倍近くに膨張。アイスランドのGDPとの対比で9倍強となった。高金利に見合う運用成績の確保へ各行は競って北欧や英国の企業買収融資などを手掛け、カウプシング銀行は「北欧のゴールドマン・サックス」(英紙)との異名をとるまでになった。大きな地図で見る