TOPIX -5 @1,955
日経平均 -229円 @29,539円
先週金曜日の米国株式相場はダウ工業株30種平均もS&P500も史上最高値を更新した。これを好感して日経平均は高く始まったが、すぐに戻り待ちの売りや利益確定の売りで失速し始めて、結局、陰線で終えた。上海総合指数も香港ハンセン指数も軟調だったので、日本株には下押し圧力となった。東京都を含む3都道府県で、新型コロナウィルスの緊急事態宣言に準じる「まん延防止等重点措置」の適用が始まったことも少しは影響したようだ。象徴的だったことは、先週末に大幅増益を発表していた安川電機が売られて7%安となったことだ。増益見通し(=噂)を先取りして大きく買われてきた銘柄が良い決算発表(=事実)すると売られることは珍しいことでない。事前の市場予想並みの改善では駄目なのだ。
日経平均の日足チャートを見ると、上向きの10日移動平均線を少しだけ割り込んだ。25日移動平均線は上向きなので、上方向への力の方が強いと言えるが、2月中旬以降はトレンドとしては横ばい相場が続いている。昨年9月19日安値と10月30日安値を結んだ上昇トレンドラインも、10月30日安値と3月24日安値を結んだ上昇トレンドラインも、どちらもまだ下方ブレイクされていない。したがって、まだ下降相場に転じたとは判断できない。しかし、高値圏で横ばい相場が続けば続くほど、一旦下放れしたときの勢いは強くなるので注意が必要である。
33業種中19業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、非鉄金属(2位)、その他金融(3位)、鉱業(4位)、石油・石炭(5位)となった。