配当権利落ちを撥ね退けて続伸

優利加さん
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昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +98.49 @33,171.37, NASDAQ -79.08 @13,059.65)。ドル円為替レートは110円台に迫る円安水準となった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が541となり、下落銘柄数は1,564となった。騰落レシオは127.01%。東証1部の売買代金は2兆7235億円。

TOPIX -15 @1,978
日経平均 +48円 @29,433円

景気回復期待は根強い。本日は3月期末の配当権利落ち日なので、日経平均を理論上178円ほど株価を下押しする力が作用したがそれを撥ね退けて48円高となった。つまり、実質的には226円高となった。ただ、アルケゴス・キャピタル・マネジメントの投資損失が、既に報道されている野村HDやクレディ・スイス以外の金融機関にどの程度波及するのかがまだはっきりしない。このことが保険、銀行、証券などの頭を抑えている。アルケゴスの失敗はレバレッジを高め過ぎたことが主な原因であるため、最終的な影響の大きさ次第では、当局がレバレッジ規制を今後強めてくる可能性高くなる。そうなると株式相場を冷やすことになる。

日経平均の日足チャートを見ると、下向きの10日・25日移動平均線の上に辛うじて浮上してきた。業績見通しは良好なので目先はもみ合いながらも徐々に上方向へ動くと見ているが、2月16日高値@30,714円を上抜くのはまだしばらく時間がかかりそうだ。そうは言っても、再び25日移動平均線の下に沈み込んだ場合は調整が予想以上に長くなると覚悟しておくべきである。

昨日から急落している野村HDは本日は長い下ひげを引いた短陰線、つまり「たくり線」となった。もし、明日、下値を更新しなければ自律反発狙いの買いによって徐々に戻っていくと見ている。アルケゴスによる損失は野村HDにとっては「もらい事故」のようなものであり、一過性のものだからである。

33業種中26業種が下げた。下落率トップ5は、保険(1位)、電気・ガス(2位)、パルプ・紙(3位)、卸売り(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。

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