TOPIX -19 @1,971
日経平均 -178円 @28,996円
米国株は反発したが、本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。日経平均は前場では300円超上げたが上値は重く、次第に売りに押された。特に、空運、海運、陸運、鉄鋼などの景気敏感株や銀行株が目立って下げた。1.9兆ドル(約200兆円)の新型コロナ救済経済対策の実施に続き、バイデン政権が選挙公約だったインフラ投資としての第2段の総額3兆ドル(約330兆円)の新たな経済対策を提示すると報道された。これにより米国債増発による長期金利のさらなる上昇が懸念されるため、値がさ成長株は売られやすい地合いである。民主党政権は巨額財政出動の財源として、米企業の海外収益への課税強化や法人税の引き上げ、富裕者に対する所得税増税などを目指すはずだ。これらの増税政策は実現すればどれも株式相場を押し下げることになる。上げ潮はいつまでも続かない。必ずどこかで引き潮に変わる。潮目の変化の兆候を注意して監視する必要がある。そのような兆候の最重要なものが米長期金利である。
日経平均の日足チャートを見ると、25日移動平均線が下向きに変わり始め、株価はその下で続落した。チャート的にはかなりまずい。まだ上向きの60日移動平均線の上にあるが、後数日続落すればこれをも割り込んでしまう。7月31日、10月30日のように1日だけ割り込んで翌日には回復すれば傷は浅いが、何日も60日移動平均線の下に沈み込んだままなら上げ相場が一旦終わったと見る必要がある。
33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、海運(2位)、陸運(3位)、銀行(4位)、鉄鋼(5位)となった。