再び米長期金利の上昇が注目される

優利加さん
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昨日の米国株式相場は大きく反落した(DJIA -153.07 @32,862.30, NASDAQ -409.03 @13,116.17)。ドル円為替レートは108円台後半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,491に対して、下落銘柄数は623となった。騰落レシオは127.39%。東証1部の売買代金は4兆4456億円。

TOPIX +4 @2,012
日経平均 -425円 @29,792円

米長期金利が1.7%台まで上昇して来て1年2カ月ぶりの高値を付けたことで昨日、ハイテク成長株が多いナスダックが大きく反落した。「良い金利上昇」の臨界点と見られていた1.5%を超えてきたため、「悪い金利上昇」の懸念が高まってきた。米国では、米国債増発、財政赤字膨張、悪性インフレの進行というシナリオが再び懸念され始めた。イエレン財務長官とパウエルFRB議長による「財政ファイナンス」のような手綱捌きに市場の注目が集まる。この流れを受けて、本日の日経平均も半導体関連株が売られて大きく反落して始まった。午後には日銀の金融政策決定会合の結果が発表され、上場投資信託(ETF)の購入について、これからは日経平均連動型は除外し、すべて東証株価指数(TOPIX)連動型のみにするという方針が示された。これに反応して、日経平均寄与度が高い銘柄、特に、ファーストリテイリングをはじめとする値嵩株が売られた。日経平均の下げ幅は一時、600円に迫った。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして反落して下落したが上向きの25日移動平均線の手前で踏み留まった。このまま下げ続けると「2点天井」のフォーメーションを形成することになるため、チャート的には芳しくない。企業の業績見通しは良好なので、すぐに押し目買いが入ると見ているが、米長期金利の動向に左右される面もある。

33業種中21業種が上げた。上昇率トップ5は、海運(1位)、鉄鋼(2位)、銀行(3位)、証券(4位)、不動産(5位)となった。

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