上値の重さが鮮明になってきた

優利加さん
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昨日の米国株式相場は大幅上昇した(DJIA +602.12 @31,535.51, NASDAQ +396.49 @13,588.83)。ドル円為替レートは106円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が745に対して、下落銘柄数は1,346となった。騰落レシオは107.83%。東証1部の売買代金は2兆6132億円。

TOPIX -8 @1,895
日経平均 -255円 @29,408円

米国株式相場は大幅高となったが、日本株は昨日既にこれを先取りして大幅上昇していた。上海株式相場や米株価指数先物が軟調となり、日経平均は高く始まった後、徐々に売り優勢となった。日経平均の下げ幅は一時340円を超えた。米長期金利の上昇は一服したとは言え、高止まりしていることが株価の頭を抑えている。

日経平均の日足チャートを見ると、寄り付き直後はやや下向きになった10日移動平均線を辛うじて回復したが、次第に売りに押されて下げ続け、結局、長めの陰線で下げた。昨日の陽線を本日の陰線が完全に被せる「被せ線」となった。それでもまだ上向きの25日移動平均線の上で踏みとどまっている。明日は、25日移動平均線の上で踏みとどまるか、或いはまた割り込むかに注目したい。

日経平均株価が30,000円とすると、その根拠は何だろうか?株価P=EPS x PERなので、30,000=1,500 x20くらいを見込んでいると考えられる。現在の予想EPSは1,300円くらいなので、これからさらに15%増を織り込んでいる。PER=20倍というのは資本コストを8%とすると1/(0.08-0.03)=20となり、日本経済が長期的に3%成長を続けると期待していることを意味する。しかし、3%成長は非常に難しく、精々2%成長が現実的な見積もりだと思う。ということは、PER=1/(0.08-0.02)=17倍が巡行水準であり、現在の22倍というのはやや期待し過ぎということになるが、株価は上げるときも下げるときもしばしばオーバーシュートするものだから、その勢いに乗るのはトレーダーとして正しい選択である。但し、反転の兆候は見逃さないように注意を払い続ける必要がある。

33業種中25業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、空運(2位)、鉱業(3位)、パルプ・紙(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。

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