TOPIX -4 @1,961
日経平均 -176円 @30,292円
日経平均は2月に入ってから調整らしい調整もなく上昇し続けてきたが、25日移動平均線が昨日のように5.9%くらいまで拡大してくるとさすがに警戒感が高まった。そこへ米長期金利が1.3%台と約1年ぶりの高水準まで上げてきたことで、今日は利益確定売りが優勢となった。しかし、これくらいの調整は自然であり、むしろ望ましい。
長期金利が上がると株価下がる経路は主に3つある。一つは株式益回りと長期金利の比較で、長期金利が上がると債券投資の魅力が株式投資に比べて相対的に魅力的となるため、株式から債券へ乗り換えようとする動きが増える。2つ目は、長期金利が上がると企業の資金調達コストが上がるので設備投資を抑制することで景気に下押し圧力がかかる。3つ目は企業の資本コストを上げるのでDCF法で将来の期待キャッシュフローを現在価値に換算すると、その値が小さくなり理論株価も小さくなる。長期金利が上がる(=資本コストが上がる)ことを材料にすると、バリュー株よりも成長株の方がより大きく理論株価が下がるので、値がさのグロース株が売られやすい。他方、新型コロナワクチンが既に世界中で接種が進んでおり、日本でも今週から始まったことも後押しして景気回復期待は根強いため、景気敏感株の一部が買われた。
日経平均の日足チャートを見ると、10日、25日、60日の各移動平均線が上向きで且つ株価はその上で推移する株価サイクル3(着実な上昇局面)が続いているが、今日は少しだけ調整をした。自然な調整である。
私がうねり取りで手掛けているN株その1とN株その2はどちらも元気よく上昇しています。日経平均がこれだけ上げてもさほど上げない銘柄も少なくないです。向こう1~2年以内に業績見通しの改善が期待されないと株価はなかなか上がりません。
33業種中17業種が上げた。上昇率トップ5は、空運(1位)、鉱業(2位)、石油・石炭(3位)、鉄鋼(4位)、海運(5位)となった。