はるるっぴさんのブログ
スーパーバブル崩壊とスタグフレーションに備え
素人のひとりごと日記です。
先日、国会の事務局に勤める友人と電話で話をしました。
金融の話も少しだけしました。
「コロナのこともあり、日本の借金はとんでもない水準になっているのだよね~」
「日本の借金はほとんど国内で消化して、日本銀行も国債を一杯買っているので、財政破綻はしないけど、いったい出口はどうするのだろうね~」
などと話していました。
この日記に何度も書きましたが、歴史の教訓が正しければ
スーパーバブル崩壊とスタグフレーションになります。
ひとことで言うと、金融危機の再来になります。
「我々が歴史から学ぶべきなのは、人々が歴史から学ばないという事実だ」
(ウォーレン・バフェット)
その時期がわからないだけですが、熟練度の高い投資家たちによると
2~3年後くらいではないかと言われています。
昔、日銀の白川総裁(当時)が
「財政悪化に伴う警鐘を鳴らす議論はときとしてオオカミ少年のような扱いを受ける」
「政府の支払い能力への信認は非連続的に変化する」
(戦前の予算膨張を例にあげ)
「引き受けという入口が予算膨張という失敗をもたらした」
などと警鐘されていました。
イソップ寓話のひとつオオカミ少年の話も、最後にオオカミがでてきます。
白川前総裁は、理解されているので、いずれはオオカミが出ると言っているのでしょう。
オオカミ(金融危機の再来)が出たときに慌てないよう今から準備できることはしてもよいかもしれません。災害と違い、金融危機は人災なので、遠くない将来に来ることがわかりますが、その時期がわからないだけです。
マネタリーベースの推移、マネーストックと信用乗数
日銀のバランスシートなどを見ると金融緩和で経済が良くならないこと
そして、将来、金融緩和の副作用が出てくることがイメージできます。
金融危機の再来への対策として、思いつくところを少しだけ書きます。
〇現物資産を持つ
何度も書きました。何を買ってよいかわからない場合は、金(ゴールド)でもよいと思います。高級腕時計のロレックスに投資している人もいると聞きましたが、難易度が高いのでお勧めしません。
教科書では、資産の10%くらいですが、今は非常事態なので、20%保有してもよいと思います。金に関しては、豊島逸夫氏の「豊島逸夫の手帖」はおすすめできます。豊島氏も指摘されているように専門家が皆さんが金に対して強気になったら逆に注意が必要です。
ファンダメンタルズからみれば、金価格は大きく上昇すると思いますが、そう簡単ではないのが投資の世界です。近いところでは、2013年頃のFRBの反ゴールドキャンペーン(具体的にはFRBのお友達に協力してもらい金ETFの売り介入)によって金価格を暴落させています。(2013年 金ETF 906 トンの大幅売り越し)
足元の金価格 2021年2月5日 1,815.1ドル
200日移動平均:1,854.4ドル(乖離率:-2.2%)
200日移動平均線は見ておいたほうがよいでしょう。下向きになったら要注意です。サイクル分析によると、下値の抵抗線は1,700ドル前後のところにあると思います。ここを大きく割り込むとさらに下落する可能性があります。
個人的には、金については、長期で強気ですが、大きく下落することも想定の範囲内にしています。金を買えば儲かるといった単純なものではなく、あくまでも資産を防衛する手段のひとつです。金が暴騰・暴落してもそれは結果論と考えています。
〇不動産
不動産もインフレに強いので、選択肢になります。
昨年、知り合いに相続で土地を取得した人から、「住む家があるので、売りたいと思っている」と言ってきました。ただ、その土地の立地条件がよいこともあり、インフレに備えて売らない方がよいとアドバイスしました。
結果的には、駐車場にするようですが、それでよいと思っています。インフレになると現金は目減りするので、優良な不動産であれば、持っておくべきと考えました。
他にREITも選択肢になると聞くこともありますが、個人的には難しいのでおすすめしていません。本当に優良な物件であれば、証券化しません。当たり前のことを理解したいと思います。ただ、販売されているREITの中には、少しですが、いいものがあると聞いているので、われこそはREITに詳しいと自信のある方は別です。
不動産投資は、非常に難しいので、かなり勉強する必要がありますが、すでに保有している価値ある不動産については、インフレに備えて売却して現金化しないほうがよいかもしれません。新たに不動産投資をする場合は、豊富な資金だけでなく、高い実務知識、金融知識が必要になると思います。
〇株式
株式は以前、株が大暴落するときがあれば、検討してもよい10銘柄を日記に書きました。その後、1銘柄変更しています。
キヤノン⇒日本電産
状況の変化に応じて、銘柄を入れ替えたいと思います。
10銘柄は流動性の高い銘柄にしています。
日本電産はとてもいい会社ですが、すでに十分評価されているので、
今がチャンスではないと思います。ただ、短期志向の方は別です。
(PBRが8.31倍です。少なくとも安くはない)
長期投資家は、玉石混淆で売られる時を待ちたいと思います。
株式は、インフレに強い資産ですが、スタグフレーションになると売られます。
価値ある株が売られすぎたときがチャンスです。
戦後インフレのときも株は上昇していますが、銘柄を間違えると無価値になるので、世の中に必要な優良企業を今から探すのもよいでしょう。
グローバル投資で、日本だけでなく世界の企業から探すのもよいかもしれませんが、為替のことも含め、さらに勉強が必要です。
〇投資信託
銘柄探しはなかなか大変です。
決算書も見ないといけないし、たくさん調べることがあります。
忙しい人には、そのような時間がないかもしれません。
そこで、投資信託といった選択肢があります。
(ここから書くこともすべて個人的な考えです)
おすすめしない投資信託は
・金融機関がおすすめするノルマ型の投資信託
・分配金のある投資信託
・キャッシュポジションのとれない投資信託
・横並び好きのサラリーマン的なファンドマネジャーが運用する投資信託
・手数料の高い投資信託
膨大な数のある投資信託の中には、いいモノも少しあると思うので、
金融機関にすすめられる商品ではなく、自分で探す方がよいと思います。
わたしの日記に昔ご紹介した「ひふみ投信」などもよいと思いますが、
株価水準が高いので、今がチャンスだとは思えません。
毎月積み立てか、株が暴落した時は選択肢になるかもしれません。
どこが底かわからないので、時間を分散する必要があります。
また、みんかぶの会員さんのようによく勉強されている方には、ETFも選択肢になるでしょう。
・・・
足元のマーケットについて一つだけ書くと
MINI S&P500の機関投資家等の需給を見ると、買い比率が
71.5%(2月2日)でした。
昨年米国株が暴落した2020年2月24日直前の2月18日の数値を見ると78.1%だったので、その水準まではいっていません。
この数値だけを見ると、黄色信号といったところでしょうか。
多くの投資家が信用している専門家が強気になると危険です。
コロナの専門家も同じようなレベルです。
真実に近い意見を言う少数意見の人は無視されている。
リーマンショックのときも警鐘していた熟練度の高い投資家の意見は
マスコミたちから無視されていました。
〇キャッシュ
現預金の価値は、インフレによって目減りしますが、
現預金などの流動性の高い資産は当然必要です。
〇自分への投資
自分の健康のため、スキル向上のための投資は必要です。
・・・
これから心配なのは、ある程度年齢がいっているけど、預貯金がたくさんあるから大丈夫と思っている人です。預貯金も必要ですが、資産のほとんどが預貯金で金融知識がなく、マスコミの情報を軽信するような人は心配です。
お金の価値は購買力なので、インフレになると価値が目減りします。
すでにその現象は起きています。足元株価は上昇していますが、株が上昇しているわけではなく円も米ドルもユーロも価値が減っているので、結果として株が上昇している訳です。景気が良くて株がこれだけ上昇している訳ではありません。
金融緩和と日銀のETF買いによって株価は上昇していますが、いずれ限界がきます。インフレになったら、金融緩和ができません。アウトです。
(コロナ禍が落ち着いた後、インフレになる可能性があるので、そこも注意です)
(米国の消費者物価指数はもちろん、世界中が借金だらけなのでブレークイーブンインフレ率など債券市場の動向を注意して見ておく必要があります)
学者や専門家の中には、いくらお金をバラまいても人々は気づかないので大丈夫と言っている人もいるようです。
数年後、大丈夫かどうかわかります。
リーマンショックの時もそうであったように、専門家は責任をとってくれません。
参考:リーマンショックのとき、エリザベス女王に大損させた学者たちの言い訳
「深刻な金融危機の発生は、金融システム管理に全く誤りがないと信じていた多くの専門家の驕りを伴った希望的観測の罪だ」
学者たちは、言い訳は上手ですね。
・・・
専門家の耳あたりの良い話を信じたい人はそれでよいでしょうが、
最後は自分にふりかかってきます。
すぐに金融危機は来ないと思うので、その間に事故や災害に備えて保険に入ることと同じように、金融災害に備えて、しっかり準備しておいてもよいかもしれません。
リーマンショックの時は、円高だったので、預貯金をしている人は助かりました。アベノミクスでさんざんお金をバラまいているので、次に金融危機が来れば、そうはいかないでしょう。
私たちの大事な年金を運用するGPIFは、ハイリスク・ハイリターンの運用をしているので、年金財政もひどいことになることも想定の範囲内です。何もかも終わって取り返しのつかないことになってからマスコミは騒ぐでしょう。
集団免疫ができ、コロナの問題が解決した後あとにも、厳しい現実が待っていることが予測されるので、わかる人はその準備をしてもよいかもしれません。
(明るい話は、証券会社のおかかえ専門家が説明しているので、ここでは省略します)