個人投機家の標的が銀に移ったため株式相場の乱高下が止まった

優利加さん
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昨日の米国株式相場は反発した(DJIA +229.29 @30,211.91, NASDAQ +332.70 @13,403.39)。ドル円為替レートは104円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,730に対して、下落銘柄数は379となった。騰落レシオは107.01%。東証1部の売買代金は2兆5772億円。

TOPIX +17 @1,847
日経平均 +271円 @28,362円

米国では個人投資家がSNS(Reddit)を通して結集して空売りが多いGameStopやAMCなど一部の銘柄買い上げて売り方のヘッジファンドを踏み上げる投機的な買いが弱まり(標的は銀相場に変わりつつある)、これを好感して米国株式相場は反発した。GameStop, AMC slide as retail trading frenzy stalls | Reuters ハイテク比率の高いナスダックやフィラデルフィア半導体指数(SOX)が力強く上昇した。また、米長期金利が上昇したため、これを景気回復のシグナルと見て、非鉄金属や鉄鋼などの景気敏感株も買い優勢となった。今日の東京市場が開いている時間帯でも米株価指数先物が堅調に推移し、日本株相場の買いを支えた。政府は緊急事態宣言を3月7日まで1カ月延長するとの方針を示したが、人々は新型コロナに慣れてきており、株式相場には影響しなかった。

高配当銘柄に資金が流入している。目立つのがコニカミノルタ(配当利回り=5.3%)やOKI(配当利回り=4.6%)である。一部製造業や、金融、エネルギー、商社などの景気敏感株は景気回復局面では株価上昇に加えて増配も期待できるため魅力が増す。

日経平均の日足チャートを見ると、2日続伸した。まだ10日移動平均線の下にあるが、明日も続伸すれば10日移動平均線の上に再浮上しそうである。問題はその次である。1月14日の高値@28,979円を上抜けできるかどうかである。2022年3月期の業績見通しが予想EPSで見て、現在の水準から5割増となるかどうかが分水嶺となると考えているが、さて、どうなるか?

33業種中28業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、輸送用機器(2位)、陸運(3位)、鉄鋼(4位)、空運(5位)となった。

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