現FRBパーナンキ議長のスタンフォード大学教授時代の代表的な研究として“大恐慌の分析”がある。
「ワタシは自分を大恐慌マニアだと思っている。大恐慌マニアがなぜもっと多くいないのかワタシは不思議だ。大恐慌は途方もなくドラマチックなのに…」
加藤出 山広恒夫著「パーナンキのFRB」より抜粋。
もしかしたら、彼はこのアメリカ経済の土台を揺るがす金融危機に遭遇し、秘かにワクワクしているのではないか。
必死の形相を浮かべて演説しているポールソン財務長官に比べて、妙にリラックスした表情を浮かべているし^^
大恐慌マニアはパーナンキ議長だけでなく、投資家にも愛好家(?)が多い。
もっとも彼らは“大恐慌の分析”を趣味とするわけではなく、大恐慌を絶好の投資のチャンスとしてとらえ大金を稼いでいるのだが。
有名なところでは1928年の恐慌で漫然と空売りを仕掛け一人勝ちを収めたジェシー・リバモアとか。
先日、「米国株を買っている」とニューヨーク・タイムズ紙に寄稿したウォーレン・バフェット氏もそのひとりだ。
その影響かしらないが、ダウが堅調に推移している。
ウォール街がパニックに陥り、レミングのごときにいっせいに売りに傾くとき、彼一人だけ涼しいカオをしてさりげなく行動に出る。
安いときに買って高く売るという株式投資の基本的なセオリー。
さすがに世界一の大金持ちになった投資家はしたたかだ。
(一方で、バフェットのバークシャー・ハサウェイ社の株価が18%下落し、資産が約1兆円目減りしたことや、ゴールドマン・サックスに5000億円投資したことについて、投資家たちの失笑を買っているらしい)
今の自分にはこの株価下落の局面を楽しむ余裕はない。
今週に入って9000円台を回復したとはいえ、まだまだ懐疑的なんだよね。
えっ、こんなんで底値打ったの?って感じ。
“これから本当の“大恐慌”に突入するかもしれないという懸念を捨てきれない。
含み損をかかえているから余計なストレスが溜まるんだよな。
どうやら大恐慌マニアにはなれそうにもないわ。。。