TOPIX -21 @1,839
日経平均 -438円 @28,197円
昨日の米国株式相場が大幅下落したことを受けて、東京市場でもこれまで過熱気味に上げ続けてきた半導体関連株などハイテク株を中心に売りが優勢となり日経平均は大きく下げた。日経平均の下げ幅は一時650円を超えた。しかし、中長期的な景気回復見込みは不変との見方が支配的であり、下値を売り込む動きはなかった。東証1部の売買代金が急増したが、TOPIX算出に関わる浮動株比率の定期見直しに伴う売買が押し上げた。
ヘッジファンドが「ロング・ショート」の戦略を続けてきて、その反対売買を始めているという指摘がある。つまり、こういことである。コロナ禍で非接触化やデジタル化で恩恵を受ける企業群を買い、逆風を受けて収益が落ちる企業群を売る「ロング・ショート」戦略を進めてきた。売り銘柄群には空売りが過度に集まり、その空売りが踏み上げられてれて買戻しを余儀なくされている。その結果、「ロング・ショート」戦略を閉じるときには買っていた銘柄群を売らなくてはならない。この売りがハイテク株を下げているという見方である。これがすべての理由ではないだろうが、この数日間下げてきた理由の一部ではあるだろう。
日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして一気に10日移動平均線を下に突き抜けたが、まだ上向きの25日移動平均線の上で留まった。ローソク足は上下に長いひげを引いたほぼ寄引同事線の形となったので、安くなればすかさず買いが拾ったことを示し、強い下げ渋りを暗示している。
33業種中26業種が下げた。下落率トップ5は、情報・通信(1位)、電気機器(2位)、精密機器(3位)、保険(4位)、金属製品(5位)となった。