TOPIX +1 @1,776
日経平均 -58円 @26,751円
米製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウィルスのワクチンは12月中にも接種開始の予定だが、年内の供給量が当初の計画に比べて半分になると報道された。これを嫌気して米国株は上げ幅を縮小した。また、11月の米雇用統計の発表を日本時間4日夜に控えており、且つ、週末と言うこともあり、様子見姿勢が強まった。ワクチン開発進展という材料は既に株価に十分織り込み済みになっており、今後はこの種のニュースにあまりポジティブに反応しなくなるかもしれない。現在懸案中の米財政法案の成立見通しが立つような展開になればもう一段高がありそうではあるが。
11月に入ってから日本株は勢いよく上昇し続けてきた。誰かが上値を買い続けたから上がったのは間違いないが、ではそれは誰か。答えは容易に想像がつく。日本株の売買シェアの約7割は「海外投資家」である。それを裏付けるためには「投資主体別売買動向」を見ればよい。10月第3週・第4週と売り越しだったのが11月第1週からずっと買い越しが続いている。
投資主体別売買動向:日本株 - トレーダーズ・ウェブ(株式情報、FX情報) (traders.co.jp)
日経平均の日足チャートを見ると、11月30日頃から上値が重くなり横ばいになってきた。1989年12月29日の最高値@38,900円と2009年3月31日の最安値@7,021円との落差は31,879円であり、フィボナッチ数列の61.8%戻しとなる点は26,722円(=31,872 x 0.618 + 7,021)である。今、日経平均はこの水準まで戻ってきたため、一つの達成感がある。だからこそ一休みしていると見ることができる。
33業種中18業種が上げた。上昇率トップ5は、鉄鋼(1位)、繊維製品(2位)、海運(3位)、食料品(4位)、輸送用機器(5位)となった。