NY再び暴落、底割れになるかどうか

15日の日経平均は9547.47円(99.90円高)。NYが安かったので弱く始まったが、引けにかけて上がった。昨日の記録的な上昇の後なので利食いの下げがあると思われたが、続伸で終わった。短いながら下ひげをつけて上昇しているが、日足転換線9783、基準線10393までは届いていない。自律反発が続いているが、なおその領域にとどまっている。週足では転換線はまだ10792とはるか上で、中期的なトレンドの転換まではなお相当な距離をうめてゆかねばならない。

NYは、企業業績への懸念が広がり、再び暴落。8577.91(-733.08)となった。日足転換線9354の近辺でぴたりと頭を抑えられて下落。週足の転換線も9836で、一時近辺まであげたが、たたかれて下落。まだ10日の終値8451、ざら場安値7882には届いていないが、戻りのほとんどを吐き出してしまったことになる。ここで下げ止まれるかどうか、安値を更新して底割れになるかどうかが最大の注目である。月足でも再び雲を下に抜けていることになり、安値を更新する動きになれば、また下値のめどがなくなってしまう。

為替も再び円高に動いている。現在は99円75銭。ドル買戻しから再びドル安値を試す動きになっている。直近のドル安値97.92が維持できるかどうかが問題でこれを抜ければ、95.77をトライすることになり、それも抜ければこちらも下値のめどがなくなりかねない。

結局日米とも、日足週足のトレンド転換に挑戦したものの、指標となるような節目をこえれずに下落に転じた。きちんと指標を抜けてトレンド転換ができないと、下げ止まりにはならないということを改めて示したもので、かく言う筆者も楽観的にすぎたようだ。今日の東京はNYを追いかけて、大きな下げになると予想される。先日の暴落で底をつけたと思ったのだが、それが正しいかどうかを改めて問われる局面となった。

金融危機は、政策総動員の体制で、なんとか活路を見出しそうな気配なのだが、もたもとしている間に、実体経済の方が目も当てられない惨状になりつつある。今日のNYの下げの直接の引き金は、アメリカの個人消費の落ち込みであるが、住宅と並んで一番重要な個人消費の核となる自動車は32%も売り上げがおちこんでいるといわれ、GM,フォード、クライススラーの提携や身売り話が公然と語られている状況になっているが、NYの落ち込みは、まだ不況を十分織り込んでいなかったことを示している。日本はPBR一倍を割れていて、底は限られていると思いたいが、NYはまだ45%程度すでに下げているものの、PBRはまだ3倍程度あるといわれており、大不況ということになれば、なお大きく底割れしないともいえないので、心配だ。
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