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公的資金注入は決まったが決算に懸念
14日の日経平均は、9447.57(+1171.14)、率では14.15%という史上最大の歴史的な上昇を記録した。10日にあけた窓を埋め、9日の高値近辺で終わった。ただし日足の転換線9786には届いていない。基準線10393はまだはるか上。週足では先週の下げのまだ3分の1強を(先々週終値10983-先週終値8276=下げ幅2707のうち、今日の終値9447-先週終わりね8276=1171)戻したところである。ボリンジャーバンドでは日足ではマイナス2σ8816を抜けたところであるが、マイナスσは10127、TPは11278、週足でもようやくマイナス2σ8978を超してきたところでマイナスσは10461とまだまだはるか上だ。つまり日足でも週足でも、数値の上ではなお自律反発の域。短期中期でもトレンド転換が確認できるまでには相当がんばらないといけない状況である。とはいえ、ヨーロッパ各国の公的資金注入、銀行間取引の保証、そしてNYの大幅高を受け、東京市場も史上最大の上げ率で長い陽線が立ち、ストップ高が記録的な数にのぼって買い注文が残っている。この点からみると、当面は、さしあたり底をいれたのではないかと思われ、実際長期の観点で月足をみると、長い下ひげがあらわれており、この水準以上で推移すれば、底入れの期待がもてる。
一方14日にはブッシュ大統領が会見。ブッシュは、アメリカでも25兆円の公的資金による優先株の買取によって銀行への資本増強をすることを打ち出し、当座預金の全額保護、銀行間取引の保証を与えることにも言及した。いずれも異例中の異例の措置であり、政策総動員という姿勢は明らかになった。14日のNYダウは、これをうけて一時400ドルくらい上げたものの、決算を控えた企業業績への懸念がでて、引け値は9310.99(-76.62)と小幅だが下落してしまった。日足転換線9382まできたものの、頭をおさえられている形。まだ転換線の近辺でがんばっているものの、基準線9730には手が届かない。ボリンジャーの日足でもマイナスσは9678、TPは10525でかなり上。自律反発の域を脱することができるかどうかというところである。ドル円も少し円高に戻しており、現在は101.98。日経平均が目先の戻りの勢いを維持できるかどうか微妙な状況となってきた。
当面はどうやら底がはいったが、自律反発の域を脱していくには、なお材料が必要かもしれない。金融危機は緩和されたものの、今度は実体経済の悪化をどのように織り込むかにかかってきた。特に水曜日にはモルガンチェース、木曜にはシテイ、メルリの決算がでてくるので、その内容がどのようなものか、GMなどの動向とあわせ、その内容によっては売りの圧力が強まる可能性もあり、注意する必要があるだろう。
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