TOPIX +8 @1,631
日経平均 +218円 @23,466円
世界的に金融緩和が相当長く続くとの見立てから欧米株が大きく上昇し、その流れを受けて本日の日本株全般も上げた。日経平均の上げ幅は一時300円を超えたが、上値では戻り売りに押された。それでも、日経平均はコロナ前の2月21日の水準(@23,386円)を回復した。
しかし、諸手を上げて喜べるわけではない。東証1部の時価総額は616兆円までしか回復しておらず、2019年末をまだ5%下回っている。ということは、資金が一部の銘柄に偏って入っているということである。特に米国の低金利で恩恵を受けやすいハイテク株が買われ、その流れで日本でもハイテク株が際立って買われてきた。ナスダックは史上初めて12,000台に乗せ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も連日で高値を更新している。
ところが、日経平均採用銘柄225の内、約8割はまだ2019年末の株価水準を下回ったままである。低金利が長引きそうだ(利上げは2024年か2025年以降という見通し)という見立てと、新型コロナウイルスのワクチン開発が進んでおり、早晩、世界経済が正常化に向かうとの期待が足元の世界的な株価のリバウンドを支えている。
日経平均の日足チャートを見ると、横ばい相場からやや上放れして、コロナ前の水準に戻った。これで次の上値抵抗線は1月17日高値@24,115円となった。本日のローソク足は短陰線であり、上値では売りが優勢となり、上値が重かった。
33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、証券(1位)、金属製品(2位)、その他製品(3位)、化学(4位)、繊維製品(5位)となった。