TOPIX -1 @1,623
日経平均 +40円 @23,289円
昨日、日経平均は心理的節目である23,000円台を回復したこともあり、また新たな材料の不足もあり、本日は売り買いが拮抗した。世界の主要国は政府による大規模財政出動とともに中央銀行は引き続き対規模金融緩和を継続してマーケットに過剰流動性を供給することはほぼ間違いない。並行して新型コロナウイルスのワクチン開発も急ピッチで進んでいる。これらの事実を背景に株価は強力に下支えされている。日本株の場合は、これに日銀のETF買いが加わる。
それでも短期的にこれ以上高くなると警戒感が強まる。現在の予想EPSは1,062円、株主資本コストを8%と仮定しよう。定率成長モデル(P=EPS/(r-g))で計算すると、現在の日経平均株価は3.5%くらいの長期的な成長を織り込んでいることになる。これはちょっと楽観的すぎる見積もりだろう。しかし、この予想EPSがコロナ前のように1,700円くらいまで戻ると成長率がゼロでも21,250円の株価が正当化される。
日経平均の日足チャートを見ると、6月8日の戻り高値@23,178円をわずかだが超えている。このまま下げずに横ばいを続けているうちに何かのきっかけでさらに上放れするシナリオを想定している。しかし、短期的には目標達成感により上値は重くなると見ている。
33業種中21業種が下げた。下落率トップ5は、不動産(1位)、鉱業(2位)、輸送用機器(3位)、建設(4位)、銀行(5位)となった。